「いったいどれがハルカスや?」夏休みがスタートした日曜の午後、多くのひとが行きかう阿倍野筋の歩道で現在群馬県に住む高校時代の友人は叫んだ。あまりにもわざとらしいセリフ。そんなもん誰でもわかるやん。さすが40歳すぎまである劇団に所属し、全国巡業の毎日だった男は何をするにしても芝居がかっている。
群馬県民としての生活がまもなく人生の半分になろうかという彼と会うのは5年ぶり。何度か帰阪しているようだけど、あべのの街はいつも素通り、じっくりとウロウロするのはおそらく10年ぶりになると。10年前とはまったく別のものになってしまったあべのの街。だから「スワン」以外のどこで待ち合わせできようか。結局そのベタ喫茶で2時間しゃべりたおし。
群馬での日々は関西文化にふれることがほとんどないという。だから差しむかいで私がしゃべるナマの関西弁がとても新鮮に映るようで。YouTubeにUPされている吉本新喜劇はほとんど制覇したらしく、私が何か言うたびに「その言いかたは小藪(千豊)や!」とか「そのツッコミは辻本(茂雄)や!」と嬉しそう。すいません、私はふつうにしゃべっているだけなんですけど。
でも地元密着型フォーク・シンガー(でいいのかな?)として、DNAにすりこまれた関西弁は大いに役立っているという。大阪出身というだけで、まだ何もパフォームしていないのに“面白いひと”というゲタを履かせてくれるから。たぶんこれはウケへんなというベタなネタに予想以上の笑いが返ってくることも。使える武器はなんでも使って、これからもがんばってくれ。
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