昨年のカンヌ国際映画祭パルムドール(最高賞)に輝く作品。パリの街を舞台にした女性同士の情熱的な愛憎劇。まるでドキュメンタリーを撮っているかのようなカメラワーク、そしてクローズアップの多用が女性ふたりの生々しい表情を露わにする175分。原作はフランス産のコミック、監督はアブデラティフ・ケシシュというひと。
主演のアデルを演じるのはアデル・エグザルコプロスというギリシャ系の名前を持つ女の子。いつもお口が半開きそしてきれいな前歯が2本のぞくのはカワイイけど、どこか物憂げな表情が基本形。そして彼女が愛する年上美学生エマ役にレア・セドゥ。ウディ・アレンの「ミッドナイト・イン・パリ」にちょろっと出てきて存在感をしめした女性。あのときとはまったくの別人のようだけど。
サイドストーリー的なものもなく、そして時系列をイジることもなしに、女性同士の愛のもつれだけ描いての175分はちょっと長すぎたかな。おい、そのへんはもう端折ってくれよと途中で何度か思ったのも正直なところ。結局どれだけ主人公アデルあるいはエマに感情移入してこの作品のなかに入っていけるかで、長くも短くも感じるってことでしょうか。
ふつうの家庭料理ばかりながら、食事の場面が何度か出てきてやたら美味しそうだったのが印象的。あとまったくイマの話なのに携帯電話が一度も登場しなかったのはなぜだろうか。そして最後に話題のレスビアン描写。これは思っていた以上に濃厚かつえんえんと続いていました。官能的などという言葉を使うにはあまりにも生々しすぎるので覚悟のほどを。
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