これは女たちの実話でもありました。アカデミー賞最有力といわれている「アメリカン・ハッスル」。けっこう脚色がなされているような気もしますが、1978年に実際起こった汚職スキャンダルをもとにしたもの。ほとんど室内劇のような場面の連続、カメラはキャストたちをなめまわすかのように動き、丁々発止のセリフのやりとりをしつこく追っかけていました。
その豪華キャスト、クリスチャン・ベイル、ブラッドリー・クーパー、ジェレミー・レナー、エイミー・アダムスそしてジェニファー・ローレンスと、超ビッグ・スターはいないものの、まさにいまの旬どころばかりを集めた魅力的な顔ぶれ。…と思いきやロバート・デ・ニーロがいかにもな場面でお出ましになり、ほとんど山崎務的ふるまいをしてスクリーンを引き締めていました。
70年代ファッションも楽しめるけど、なんといっても当時の洋楽ヒット曲てんこもりなのが嬉しくて。どこまで歌詞とリンクしているのかわからないながら、実にうまく雰囲気を盛り上げてくれるのです。キャストのひとりがある曲に合わせて実際に歌い踊るなんていう演出もアリ。そしてまたまたデヴィッド・ボウイのある曲がカッコよく流れてきてふたたびニヤリ。
なにしろ騙し合いがメインテーマ、お互いの利害関係を把握するまでがちょっとやっかいで、観ているこちらの側が「ひょっとしてこれはダマしのやりとりか?」と半信半疑のまま置いてきぼりを食わされることもしばしば。まあそのあたりこそ脚本家の思うツボにはまっているってことでしょうか。もう一度観てその騙しっぷりを確かめたくなる作品でもあります。
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