「ザ・リドル」は5曲目。イントロのドラムロールはもったいをつけてやや長い目、そしておもむろにツイン・リードによるあのおなじみのメロディ。いつまでも果てしなく続くかのような、そして“全編サビ”みたいなこの魅惑の曲はヒットからちょうど30年目、一度脳内再生されるとなかなか離れてくれないこのメロディをついにナマで聴ける日がやってきたのです。ニック・カーショウ、予期せぬ来日だっただけに期待と不安が入りまじりながらこちらビルボードライブの最前列。
ご覧のようにヒゲをたくわえ、ずっと薄いブルーのサングラスを着用したままだったステージのニック。ただしシャツは黒一色そしてジーンズ。ウワサのとおり背はあまり高くなく、あのころのあの髪型はそれをカバーするためのシークレット・ブーツのようなものだったのかと。MCの英語はちょっとわかりにくかったかな。そして同じ世代の男達とおぼしきバンドは4名。思っていたよりもずっと骨太でガッチリとした音を出してました。
ヒット曲はけっして「ザ・リドル」だけでないことにあらためて気づかされました。記憶の果てにすっかり眠ったままだった素敵な曲の数々が次々とよみがってくるこの感覚。それはまるで長い間どこかにしまったままだった玉手箱を開けるような感じです。そして気分はすっかり80’sとなったトータル14曲のライブが終わり、寒風吹きすさぶなか“木枯らしに抱かれて”帰り道を急ぐ私の頭のなかにはやっぱり「ザ・リドル」のメロディがいつまでもグルグルと駆けめぐっていたのでした。
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