ちょうど2年前の師走のこと、ムーンライダーズ最後のライブでなんばHatchのステージに上がった幸せな私は、すべての曲が終わったときドラムセット越しにかしぶちさんと握手することができた。熱演のあとでその手は汗まみれだったけど、ドラマーにしてはちょっと繊細というか、か細すぎる手ではないかと正直そのときは思った。
活動休止後、ソロでのライブを一番観たかったのはかしぶちさんのものだった。これもまた正直な気持ち。いやもちろんムーンライダーズ6人そろったステージが観たい。でもそれがかなわないなら最優先はかしぶちさん。やはり2年前、単独で西区の小さなライブスペースに来られたときなぜ行かなかったのかと、いまさら悔やんだところでしかたないけれど…。
ムーンライダーズのなかで一番男前で一番オシャレで一番シャイで一番ロマンティストでおそらく一番モテて…。どうせの何かのおりにムーンライダーズは再活動するのだろうとたかをくくっていた。果たしてそれはどうなるのか。食道がんと戦ったすえ、63歳でのこの世との別れというのはあまりにもつらい。やすらかにお眠りください。
◎かしぶち哲郎 マイ・ベスト3
1.Frou Frou
2.Beep Beep Beオーライ
3.トラベシア(訳詞・作曲はミルトン・ナシメント) R.I.P.
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