最期の瞬間を検証してその真実をあばくとか、王室との泥沼の確執をネチネチ描くとか、ひねくれた視線はいっさいなし。パキスタン人医師との恋愛を中心に、ごくごくまっとうなひとりの女性の愛と孤独がメインテーマの作品。監督はちょっと意外な感じもするけどあの「ヒトラー〜最期の12日間〜」のオリヴァー・ヒルシュビーゲル。
まだまだ現代史の範疇に入る、世界中の誰もが知るストーリーだけに、小細工ができなかったという部分があったかもしれません。実に真正面からケレン味なくひとりの女性としてのダイアナを描いていきます。やはりその愛情よりも孤独を描いた部分が印象に残りました。彼女を演じたナオミ・ワッツには素直に拍手を贈りたいと思います。
世界一有名な女性を演じるなんてちょっとやそっとでできることではありません。最初は感じた違和感もいつのまにか薄らぎ、2時間つきあったあとでは、あれ、本物のダイアナってどんな顔だったっけ、なんて思ってしまうから不思議です。お相手役のナヴィーン・アンドリュースはどこまで本物に似ていたのでしょうか。少なくとも宇梶剛士に似ていたことだけはたしか。
個人的なことに話を移すと、ダイアナって私と同い年なんですね。その彼女についこないだ初孫ができたわけですよ。ああもうそんなトシかあなんてしみじみ思ってしまうわけです。あと今回の作品でのお相手が心臓外科医だったもんで、なまなましい手術の場面が何度か出てきました。経験者のこちらとしては、文字通り“心臓に悪い”シーンの連続でした。
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