“これが、10年先の映画だ。”―このスーパー・スペクタクルを観終わったあと、おもむろにチラシを裏返すと真っ先に飛び込んできたフレーズ。一番言いたかったことがまさにそこに書いてあった!「マン・オブ・スティール」、美しくも迫力の場面がこれでもかと続く143分。あのポップなアメリカン・コミック・ヒーロー、スーパーマンもついにここまできたのかと。
とにかくすべての場面がハンパなく美しい。それはまるで将来のビデオ・オン・デマンド&4Kテレビ時代に対応すべく造られたような感触。“解像度”などという言葉が何度もアタマをよぎったりして。ヘンな言いかただけど“汚れているものまでもが美しく汚れている”感じなんです。スクリーンの肌合いから監督があの怪作「300(スリーハンドレッド)」のザック・スナイダーだと納得。
主役に抜擢されたヘンリー・カビルというニーチャンのことはあまりわからないけど、恋人役のエイミー・アダムス(「人生の特等席」の娘役)の目の輝きは、いかにもアメリカン・ムービーのヒロインという感じでなかなかよろしい。そして養父母役にケビン・コスナーとダイアン・レイン!このたそがれ感漂う美しい枯れかたが素晴らしい。なかなかニクいキャスティングです。
公開前には重苦しいとか暗いとか評されてたけど、重厚感という言葉に置き換えたらいいのでは。スーパーマンならではのお約束事もしっかり用意されていて、70年あまり前のコミック原作者に観せてあげたい気がします。そして我々にとってもっとも身近なクラーク・ケント、天国にいるクリストファー・リーヴが見たらどう思うのだろう、そんなことを考えてしまいました。
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