B級とまでは言わないまでもドタバタ一歩手前のヒューマン・コメディ。落ちぶれたフットボール・プレイヤーが地元チビッ子チームのコーチを引き受け、離れて暮らす妻や息子との距離を縮めようとする…。ベタな演出がたたみかけるちょっと大味なこの作品には、アメリカの地方都市という舞台がいかにもふさわしいと思ったりもしました。
主役のジェラルド・バトラーと妻役のジェシカ・ビールはともかく、競演陣のユマ・サーマンやキャサリン・ゼタ・ジョーンズといったところはどうも顔見せというかパートタイム仕事、演技に繊細さを欠いた印象が残るんですね。それはこの作品全体的について言える、女性の描きかたがどうも類型的に見えてしまうことと大いに関係があると思います。
ただ父親が息子を思う気持ちの揺れぐあい、これは子供がいない私にとってはなかなか繊細な部分まで踏み込めませんでした。お子様がいらっしゃるかたはこのあたりの描写に特別な感想を持たれるかも。そういえば監督のガブリエレ・ムッチーノはウィル・スミス親子共演「幸せのちから」を作ったひと、父子の愛を描くことには長けているのかもしれません。
正直、ジェラルド・バトラーの熱心なファン以外のかたは劇場の大きなスクリーンで観るまでもないと思います。なんだか吹き替えの大仰な日本語のほうがこの作品にはマッチするような気もしてきて。DVDをレンタルしてきてテレビの前でのんびりと見るのにはうってつけ。映画公開はDVDやTV放映のための試写会だったのかもしれません。
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