ナレーションなし、BGMなしのドキュメンタリー140分あまり。「観察映画」と言うそうな。2007年の前作「選挙」に続き、再び地方選挙に出馬した山さんこと山内和彦さんの選挙活動を追う。今回は2011年4月の川崎市議会選挙が舞台。つまりあの震災から1ヶ月たらず。私鉄沿線駅前の桜は満開ながら行きかう人々、つまり有権者の表情はみなどこか暗くて…。
前回作品「選挙」によって山さんの存在はすでに他の候補者たちにも十分知れわたっていたわけで、街頭演説をする他候補者たちにカメラが寄って行ったときの彼らの対応が興味深かったですね。ヘンに山さん側に迎合しようとする候補者、あきらかに敵対心をむき出しにする候補者、各人各様みなさん個性的で面白かったです。
たんたんとカメラを回している(ように見える)だけで演出らしきものはまったくなく、140分はちょっと長いかなあなどと思っていた矢先のラストシーン、あのカメラの“引きかた”はとても印象的でした。つねに優しく柔和な表情をされている山さんですが、今回の出馬のモチベーションたる“怒り”が強く感じられたラストでした。さあこの週末は参院選です。
【この作品の主人公である山内和彦さんは私の古くからの(前作「選挙」公開以前からの)マイミクのひとりです。直接お会いしたことはありませんが、共通の知人がいたことが縁となりました。日々の日記にはご子息・悠喜くんの体重が6年前のご誕生以降、毎日のように記されてあり、ささやかな成長の記録にもなっています。】
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