地方都市高校生の一週間。まずぜんぜんリアルじゃないのは女子生徒たち。誰もみんなカワイすぎる。クラスの女子全員で「○○○48」が結成できそうな勢い。それにひきかえ男子生徒のほうはややリアル。運動部所属と脱力系帰宅部の連中はそこそこカッコいい。そして対極的にイケてない男子の集団として用意された設定が映画部の部員たちなのだ。
高校時代、まさに映画研究部に所属していた私としては苦笑いそして大笑い。放課後にひっそりと校内の片隅でロケをくりかえす毎日。理屈先行、あたまでっかちのままゾンビ映画制作に挑む姿勢。そしてクラス内ではまったく目立たない存在。このあたりはリアルすぎるくらいリアル、連中のなかに旧友ではないかと思われるキャラを何人発見したことか。
肝心の桐島はすがたを現さず、周囲の人間のセリフによって彼自身を浮きぼりにしていくという、いままでの作品にも何度か見られた手法。ところが今回はいつまでたっても彼の存在感は大きくならない。つまりそれはクラスメート誰もが桐島のことを気にしているようで、結局は他人事だという、いかにもイマどきの高校生同士の距離感を表現しているかのようであった。
結局のところ最後まで物語は見えてこないまま、淡々としたまま話は進み、こちらの想像力を試すかのようにエンディングを迎える。そしてこの淡々とした感じもまたイマの高校生が持つ特有の雰囲気かなと思ったり。どちらにしても“全シーン、全カットを見逃すな!全登場人物、全時間がラストに繋がる!”というキャッチコピーはちょっと大げさ。
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