きのう父親宅で、この夏の母親の三回忌をどうしようかという話になった。昨年一周忌を終えたときには、来年の三回忌は東京オリンピックの閉会式とぴったり重なるかも、みたいな呑気なことを考えていたけど、状況はあっというまに一転、その日はちょっぴり近くまでやってくるはずの天国の母親も、下界のありさまにはさぞビックリすることだろう。
昨年集まった親族は約20名。葬儀会館のひと部屋、小一時間の読経と講話はあきらかに密な空間だった。だったら今回は席の間隔をじゅうぶんに空けて…となるかもしれないが、大正生まれ、父親のイトコ女性を筆頭に参列者の3分の1が70歳以上。若い人でさえ体力が奪われる酷暑の盛り、これはぜひとも避けるべき状況だろう。
そこで私はごく内輪だけの法事を提案した。内輪とは父親と我々夫婦そして弟夫婦の5名のみ。坊さんには父親宅仏壇までお越しいただくと。内輪に限ったのは、20名から人数を減らそうにも、誰を呼ぶ呼ばないの線引きがけっこうむずかしくなるから。ただ、気になったのは母にもっとも近しい叔母(母の実妹)がどう思うかということ。
「気ぃつかわんでええし、内輪でやってくれてかめへんよ」昨夜、電話でそう言ってくれた叔母の言葉が嬉しかった。お盆の盛り、まずは坊さんのスケジュールを抑えること、そしてせっかくの三回忌、申し訳ないけど今回はこうすることにしたと、親族めいめいに電話でお詫びの報告をするのは私の役目だろう。”葬式の総指揮”はまだまだ続く。
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