前回はたしか東京公演のみ、満を持してということで初ナマのマーク・アーモンド。思っていたよりずっと小柄、スリムな身体の上に小さな頭がピョコンと乗っている感じ、そしてその正体は実に気のいいニーチャン。そう、もっとクールで妖しく無愛想なキャラを想像していたから、終始チャーミングなふるまいにはちょっと面食らった感もあり。
バックはギターとキーボードのみ、あとは加工された音をくわえて3人ステージ。スクリーンには曲に合わせたイメージ映像が流れる…はずだったが前半は機材不調でうまくシンクロせず、PCデスクトップ画面が映ってしまったり、先にネタバレしてしまったり。おそらく過去のPV引用はロンドンのいかがわしい街角風景、お邪魔したことのあるストリップ小屋とエロ本屋が映っていた。
楽曲はキャリアからまんべんなく。最新アルバムの雰囲気を反映して前半はポップな曲が続き、中盤ではジャック・ブレルのカバーもふくめ妖艶なスローナンバーでしみじみと。そして後半ではこの夜一番の盛り上がり「汚れなき愛」(独特の手拍子は神社の柏手のごとし)を中心にノリのいい曲の連発、T・レックス「チルドレン・オブ・ザ・レボリューション」のカバーもあり。
そしてサプライズという名のおまけ。ゴツいおっさんと思っていたギタリストはなんと80年代最大のハッタリバンド、ジグ・ジグ・スパトニックのニールX、そして代表曲「ラヴ・ミサイルF1-11」をプレイ。まさかナマで聴ける日がくるとは。とにかく意外や明るく楽しいステージ、スタンドマイクの前で両手を左右に広げて熱唱、これがやっぱりマークのキメポーズだと確信した一夜でした。
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