☆洋ちゃんの読観聴 No. 1628
相沢沙呼 「霊媒探偵 城塚翡翠 メディウム」
４〜５念前に複数の雑誌による年間ミステリー
ベストの上位に選ばれた作品。いわゆる本格モノ
と言ってよい。
推理作家の香月史郎は、ときどき警察の協力して
犯人逮捕に成果をあげている。大学時代のサークルの
後輩の誘いで霊媒を得意とする若い女性、城塚翡翠を
紹介される。翡翠の得意は、魔物にとりつかれた人が
分かるほか、犯罪における犯行者まで特定できる。
しかし、証拠がなければ犯人逮捕には至らないわけ
だが、その犯行の手口など論理的な部分は香月が
うけおい、香月と翡翠のコンビにより警察の捜査に
貢献する。
４話から成っており、�杵辰蝋畄遒慮綰擇僚�性が、
２話では香月の友人の推理作家が殺される。
３話は女子高生の連続殺人事件となっている。
霊感と推理とを組み合わせた、着想が面白い
ミステリーだなとは思った。だが、それだけで
高く評価されるほど今の推理小説界は甘くない
はずだと思っていたら・・・。
４話は、翡翠が犯人により狙われる。そして、
翡翠と香月との対話の中で、これまでの３つの
事件の香月の推理とは別の推理が翡翠により
提示される。ここが本作品のキモである。
かなり緻密に考えられたストーリーである。
論理的にも無理がないと思った。
その上で、あえて言えば、これは僕の好みの
タイプの小説ではない。本格ミステリーを評する
際に登場人物の人柄を云々するのは間違って
いるとは思う。だけど、気に入らない。
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