★洋ちゃんの読観聴　No. 1409

★洋ちゃんの読観聴　No. 1409　　　　　　　　　　　

映画　「プラド美術館　―驚異のコレクションー」　

これはスペインが誇るマドリッドにあるプラド
美術館を紹介したドキュメンタリー作品である。　
美術館ができた経緯と、主要な絵画作品を学ぶ・
観ることができる。

僕は一度だけプラドに行ったことがあるが、
その作品の多さと質の高さに驚かされた。
世界屈指の美術館である。

この映画でも、ベラスケス、ゴヤ、エルグレコと
いったスペインの画家をはじめ、ティツィアーノ、
ティントレットなどのヴェネツィア派、そして
フラ・アンジェリコ、ウェイデン、ルーベンスなどの
フランドルの画家などの作品が次から次へと現れる。

また、15世紀初頭に始まり19世紀まで続いた
王室による絵画のコレクションの仕方や、
美術館の構想から建設、改装についても説明
されている。

王室は、もちろん膨大な財産があってこその
絵画購入を行ったわけだが、それだけでは
ない。やはりアートへの熱い思いと畏敬が
あったことは間違いない。目利きもある。
例えば、エル・グレコは生前における世間の
評価は芳しいものではなかったが、王様の
評価は大変高いものだった。

一つひとつの作品を紹介する時間が短く、
そこが残念なのだが、それでも主要作品は
かなりカバーされている。

このコロナの夏、海外で美術館に行けない
絵画ファンには最高の贈り物となった。

西洋絵画の好きな人は、この映画を
見逃してはいけない。