mixiユーザー(id:11487068)

2020年06月10日08:09

75 view

★洋ちゃんの読観聴 No. 1401

★洋ちゃんの読観聴 No. 1401

映画 「ザ・デッド・ドント・ダイ」       

いつも風変わりな作品を世に送り出す
ジム・ジャームッシュ監督の最新作。
今回は、なんとホラー、それも王道の
ゾンビ映画だ。

アメリカの小さな町。レストランもモーテルも
ガソリンスタンドも、それぞれ一つずつしかない
村とも言ってよい町。そこにある警察署は60代の
署長と30代の男、40代の女の警官の3人のみ。 
犯罪とは無縁のところだ。

署長らがパトロールしていると、ラジオから奇妙な
ニュースが流れる。地球の自転がおかしくなっていると
いうのだ。そういえば、今日は夜8時を過ぎているのに
明るい。

この平穏な町にゾンビが墓場から生き返り現れる。
ゾンビ一人ひとりは生前の行っていたことや欲望に
忠実なのが特徴だ。ワイン好き、テニス好きなど。
ゾンビが町の住民を次から次へと襲う、という
シンプルなストーリーではある。

最初、なんか平凡なつまらない作品だなあと思って
映画館を後にしたが、それからじわじわと作品を
考えさせられることに。(つまり、ジャームッシュ監督
作品は、たいていこうなのだ。)

よく考えてみたら、登場人物は一人ひとりがどこか
変だ。人里から離れ野人と化す男、よその国から
やってきた日本趣味のある葬儀屋だけでなく、
ホラー好きのガソリンスタンド経営者、白人至上
主義のレストランの客、若い男2人と若い女1人の
旅行者など。

小さなコミュニティで、一見一人ひとりは仲良し
そうだが、実はどこかよそよそしい。人間関係が
密のようで密でない。警察署長と部下の警官との
関係もギクシャクしている。

見た人により作品のポイントの評価が分かれると
思う。僕の思うのは、物質文明や欲望が膨張した
社会への警鐘があると思う。また、世の中で
さまざまな問題が起こっているのにもかかわらず
自分には関係がないと背を向けている人間への
批判かもしれない。

久々の映画館はガラガラだった。なにせ5〜6人
くらいしか客がいない。マスクも不要と思うくらいだ。
だが、映画を映画館で見るのはいいもんだ。
あらためてありがたみを感じる。


0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2020年06月>
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930    

最近の日記