国会に提出されている安保関連法案は１１ある。
それらを一体化させているが、ほんとうは一つ
ひとつを時間をかけて審議すべき内容であると
思われる。
僕も勉強中だが、よく分からないことが多い。
そこで友人の元自衛官に聞いてみた。現役時代は
政治問題は公の場で語ることは禁じられており、
僕と会うのは公の場でもなんでもないが、現役時代は
政治問題は避けていたように思う。
その元自衛官によれば、今回の法案および法案の
背後にある考え方に違和感をかなりおぼえると言う。
�―乎津�自衛権
普通、世界における集団的自衛権というのは、
Ａ国の友好国であるＢ国がＣ国と戦争をしているときに
Ａ国がＢ国に助太刀ということでＣ国と戦うことを
意味する。
いま日本で言われている集団的自衛権は、単純に
米国がどこかの国と戦争をしているときに日本の
自衛隊を出す話ではない。かなりの特殊ケース。
あくまで日本の有事の際ということになっていて、
その場合に米国の軍艦が敵国と戦っていて、これに
日本の自衛隊が軍艦なり航空機なりを送って援護
するというカタチ。
しかし、有事というか既に戦争状態にあって、
同盟国の米国が参戦している場合に、いまさら
集団的自衛権ウンヌンという話ではない。日米
共同で敵に向っており、実際その訓練も日米で
行なっている。
つまり、彼が言いたいのは、通常の個別自衛権の
範囲であり、わざわざ集団的自衛権を持ち出す
必要はない。
（まずは集団的自衛権の行使可能を決めておいて、
将来その運用を変更させようという意図があるの
かもしれない、と言う。）
��後方支援＝弾薬
いわゆる国際社会への平和的貢献という枠組みで
自衛隊の海外での活動が拡大することになっている。
これまでは海上での給油はＯＫとされていた。
今度は、弾薬の提供である。武器は提供しないという。
弾薬と武器とを区別するのは、理解に苦しむという。
これらはセットである。
また、十分に安全な地域で弾薬を友好国に引き渡すと
言うが、どこが十分に安全な所か判然としない。敵と
かなり離れた所なら安全かもしれないが、それだと
味方が日本から弾薬を得て戦地まで遠すぎるという
ことがあるかもしれない。
また、弾薬を友好国に提供する以上、敵国から見れば
日本も敵となる。これは当たり前の話。
今年はじめ既に後藤さんと湯川さんがＩＳに拘束されて
いるときに安倍首相が中東を訪問し、ＩＳと戦う中東諸国に
マネー提供を約束した。それを理由にＩＳは日本を敵視し、
後藤さんと湯川さんを殺害した。日本政府のマネーは
人道的目的とされるが（それが事実であれ、そうでないに
せよ）、それだけで敵と見なされるのが今の国際情勢
なのである。
�５〕訌欒ぁ�
再三、首相が言うホルムズ海峡での機雷掃海である。
石油・ガスの備蓄との関連で、海峡閉鎖がすぐさま
有事なのかどうかという議論がある。
元自衛官が言うには、首相が想定しているのはホルムズ
だけでなく、南シナ海も入っていると言う。南シナ海では
中国が領海を主張し、浅瀬を埋め立て軍事用と思われる
基地を建設している。この問題はフィリピンやベトナムとの
領海争いではあるが、この公海が中国の主張通りになれば
ほぼ全域中国の領海となる。ここを通るのが日本向けの
タンカーである。
首相は対中国への抑止力と考えているのかもしれない。
一方で、中国とことを構えるとき、自衛隊の行動は日本近辺に
限らないことを固めておきたいのかもしれない。
・・・
ほかにも多くの論点がありそうだ。
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