黒いスーツに身を包んでダイアナ登場。バックは男性ふたり、トニー・ガルニエ(b)とマット・チェンバレン(ds)。この名を聞いてディラン人脈とすぐには判らず、あとからいろいろ調べると、トニーはディランの片腕的存在、昨春の来日にも同行。名うてのセッション巧者マットはD・ボウイ「ヒーザン」「リアリティ」に参加。
大きなステージの6分の1ほどのスペース、とりわけ凝った照明もなし。前半はジャズスタンダードが中心、途中でバックのふたりがひっこみ、ダイアナひとりとなって客席からリクエストを募る。夫婦者なのかそうではないのか、高齢カップルがやたら多い客席は待ってましたとばかり、あちこちからジャズボーカル名曲タイトルが飛びかう。
魅力のハスキーヴォイスで彼女が応えたのは「Fly Me to The Moon」「S'wonderful」「Like Someone In Love」「East of the Sun」といったところ。そして「ウチの主人が”こないだの日本公演は最高だった、みなさんによろしく”と言ってました」と場内を笑わせながら、エルヴィス・コステロとの共作曲(題名不詳)をしみじみと。
後半は3人に戻ってジャズ以外のカバー曲いくつか。バックふたりにとってはお手のものボブ・ディラン「Simple Twist of Fate」、ニール・ヤング(バッファロー)「Mr.Soul」やトム・ウェイツの楽曲(題名不詳)が続き、このあたりになると場内もヒートアップ、トニーはいつのまにかエレキベースを抱えておりました。
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