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2022年03月18日17:04

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☆洋ちゃんの読観聴 No. 1526

☆洋ちゃんの読観聴 No. 1526        

山本功次 「八丁堀のおゆう 両国橋の御落胤」 

アメリカやイギリスにはペーパーバックという
廉価本があり、PBの歴史からすれば遅れて出て
きたのが日本の新書と文庫だ。最初は大手出版社
だけの出版だったが、今は中堅どころの出版社も
出しており、かなりの種類に上る。書籍が廉価で
手に入るのはありがたいのだが、これだけ種類が
増えると小さな本屋ではなかなか置ききれない。

今回紹介するのは宝島社の文庫だが、大きな本屋
にいかないと置いていない。

この「八丁堀のおゆう」シリーズは、既に7冊か
8冊出ており、大ヒットでないにしても一定程度の
読者をつかんでいると思われる。

時代小説とミステリーを合わせた作品で、江戸の
町女が探偵で主人公だ。この作品をユニークな
ものとしているのは、この主人公が実は現代の
東京に住むOLで、彼女の住む家の奥を通して
昔の江戸とつながっている。

おゆうは同心の伝三郎に協力して事件を解決に
導くわけだが、彼女の貢献は科学捜査にある。
彼女が採取した指紋を、東京の彼女の知り合いの
ラボで分析してもらい、それを事件捜査に利用
している。江戸の人たちはDNAなどといった
ものは知らないので、彼女は分析秘密をばらす
ことはできないが、捜査の進展には役に立つ。

本作品はシリーズ2作目。以前に1作目を紹介
したと記憶するが、この2作目では終盤に新たな
事実が明かされる。それは、おゆうの相棒の
伝三郎に関することだ。

3作目以降は未読だが、2作目の終盤を知って
しまうと、これから本シリーズを読む人への
アドバイスとしては、必ず1作目から読むべし
ということになる。


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