☆洋ちゃんの読観聴　No. 1503

☆洋ちゃんの読観聴　No. 1503　　　　　　　　　　

ローレンス・ブロック　「短編回廊」　　　　　

２年前に同じ編者による「短編画廊」というタイトルの
短編集が出版され、ここでも紹介した。エドワード・
ホッパー（僕の好きな画家だ）の絵画作品にインスパイア
された作家１７人が著した短編集だった。

これが好評だったためか、今回の企画となった。
本作品では、特定の画家にしぼらず、１７の絵画と
彫刻を各作家が選び、作家がその絵画/彫刻にまつわる
話を紡いでいる。

前回の「短編画廊」と重複する作家も多いが、
現代アメリカを代表する作家が勢ぞろいしている。
リー・チャイルド、マイクル・コナリー、ジェフリー・
ディーヴァーなど。

選ばれたアートも、ゴッホ、ゴーギャン、ルノワール、
ロダン、ミケランジェロなど幅広い。やや現代アートが
多いかもしれない。

多様な作家を反映し作品も多様だ。ミステリー、
ホラー、サスペンス、幻想など、さまざま。

甲乙つけがたい佳作が並んでいるが、デイヴィッド・
マレルの「オレンジは苦悩、ブルーは狂気」、
ジョイス・キャロル・オーツの「美しい日々」は
特によかった。

それぞれの作品の作風というか雰囲気がまったく
異なるので、続けて読むと少し読みづらいかもしれない。
一作読んで、少し休んでから次の作品に進むことを
薦める。