☆洋ちゃんの読観聴　No. 1370

☆洋ちゃんの読観聴　No. 1370　　　　　　　　　　　　　　　　　

マーク・グリーニー　「暗殺者の追跡」　　　　　　　　

暗殺者グリーニーを主人公とするシリーズの
８作目。

007やミッション・インポッシブルのような
スパイ活劇もの。元々はCIAの人間だった
主人公が、ある秘密を知ったためにCIAに
狙われる羽目となったが、今はCIAに再び
雇われる身だ。ただし非正規職員であり、
万が一プロジェクトが白日の下にさらされても
責任はCIAにない。それだけ危ない仕事とも
言える。

このシリーズと似たシリーズにリー・チャイルドの
ジャック・リューチャーのシリーズがある。
こちらはトム・クルーズ主演で映画化もされて
いて、こちらのほうが有名かもしれない。

僕はどちらかと言えば、リューチャーよりも
グリーニーのほうを好む。銃撃戦や格闘での
戦いの描写にすぐれているからだ。特に、
異なる種類の銃の特徴を説明し、それらを
上手く使いこなすあたりはリアル感がある。

また、グリーニーは安易に女性と付き合わない。
ジェームズ・ボンドとは違うのだ。もちろん、
職場の同僚以外に友人もいない。だが、
冷徹一本かと言えば、必ずしもそうではなく、
時には小さな優しさも見せる。

女性と付き合わないと書いたが、前回あたり
から少し変化が見え、今回その女性関係が
発展するのも読みどころだ。

さらに、一匹狼のグリーニーだが、今回は
珍しくともに行動する人間も出てくる。この
あたりが今後どのように展開していくのか
気になる。