mixiユーザー(id:60260068)

2015年02月20日22:00

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詩『消えていく 詩』


眠りに向かう途中
やすらぎに広がるたいらな世界で
ふと
暗い大きな穴に気づき
立ち止まって底をのぞこうと目を見開くが
何も見えず
実は底にたどり着いているのか
自分の目の奥をのぞき込んでいるのか
どうにも分からなくなり
巨大な頭に吸い取られてしまった体は
しぼんだ風船のようになって
頭に申し訳なさそうにくっついている
いや
もう膨らんだ風船に全て吸い取られているので
頭だけになっていて体は無い?
浮遊する巨大な頭は
果てがない、時の下流に向かって
緩やかに回転しながら流されている
あるいは
頭の中で宇宙が自転している
あの
世界が
この
世界が
のぞき込んだ時から曖昧になって
今とは遥かに離れた場所に
遥かに離れた
遥れたいまに

気を
うしなっていた
と言うより目が覚めた

詩の中に夢を見て
夢の入り口で詩を書いていたが
iPhoneを見ると
打ったはずの詩が
途中から夢の中へ落ちこんでいる
冷たくて透きとおった水に
足先を入れたように




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