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日記一覧

 松木武彦『縄文とケルト 辺境の比較考古学』(ちくま新書、2017年)を読了。約一万年前を前後する頃、氷河期が終わって温暖化し、中緯度地帯の平原や森林では人々が豊かになった資源に頼り、多人数で定住するようになった。やがて太陽の活動に変化が起こり

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 保坂俊司『インド宗教興亡史』(ちくま新書、2022年)を読了。インド亜大陸では先住民が征服者アーリア人に支配されて同化した。紀元前一〇世紀頃から先住民の「ダーサの宗教」とアーリア人の「ヴェーダの宗教」が絡まるようにしてバラモン教が形成された。

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 島田裕巳『「日本人の神」入門 神道の歴史を読み解く』(講談社現代新書、2016年)を読了。戦争を司る神に比べ、平和を司る神は決して多くはない。神道の神々も平和を実現してくれる力を有する神は存在しない。 日本では仏教の仏の方が慈悲や平安を司る役

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上田正昭『日本神話』
2022年06月09日08:44

 上田正昭『日本神話』(岩波新書、1970年)を読了。ヨーロッパでは人間性を回復し、豊かな創造力を取り戻すため、しばしば原古の出来事を大らかに物語った神話が絵画や彫刻、文学や宗教などに再生した。だが、日本では記紀神話が文学や芸術の世界において復

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 坂本太郎『日本の修史と史学 歴史書の歴史』(講談社学術文庫、2020年)を読了。日本ではおよそ一三〇〇年以上に渡り、様々な歴史書が編まれてきた。古代は政府が歴史を編修した。 中世は物語風歴史と宗教的史論の時代だった。古代の官撰史書を模した歴史

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 メフディ・モザッファリ『イスラム主義 新たな全体主義』(鹿島正裕訳、風行社、2018年)を読了。本書は「イスラム主義」を「イスラムの全体主義的解釈に基づき、宗教に着想を得たイデオロギーで、その最終的目標はあらゆる手段を用いて世界を征服すること

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