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日記一覧

 ブルース・ローレンス『コーラン』(池内恵訳、ポプラ社、2008年)を読了。イスラーム教の聖典コーランは色々な人々が様々なやり方で向き合った。それゆえ、コーランは人物のみならず祈念碑によってもテキストを伝えられ、現存する最古のコーラン章句は、エ

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 大川怜子『イスラーム化する世界 グローバリゼーション時代の宗教』(平凡社新書、2013年)を読了。近代以前、イスラームの聖典クルアーンはムハンマドやイスラーム最初期の伝承に依拠して解釈するのが主流だった。しかし、近代に欧州の衝撃を受けたムスリ

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 ひろさちや『法然上人とその弟子西山上人』(春秋社、2009年)を読了。平安時代の末に出現した法然は、革命的な仏教の思想家で、大勢の弟子がおり、中でも革命運動の面を継承したのが親鸞だった。しかし、法然には伝統的な教学を修学しており、西山上人証空

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 ポール・ジョンソン『ナポレオン』(富山芳子訳、岩波書店、2003年)を読了。コルシカ人として育ったナポレオンは、優れた立法者であって知恵のある統治者でもあったコルシカの英雄パオリが師であり続けた。パオリのような権力を得るのに彼はフランスへ旅立

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 松尾剛次『破戒と男色の仏教史』(平凡社新書、2008年)を読了。戒律軽視は日本仏教の特徴の一つとされる。しかし、日本仏教の歴史において殆どの期間は戒律護持が理想とされた。 それでも、日本では公務員的な僧侶である官僧の破戒が一般化しており、男色

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 杉山正明『モンゴル帝国と長いその後』(講談社、2008年)を読了。モンゴルは強かったとイメージされるが、モンゴル軍の破壊力などたかが知れる。モンゴル帝国の強みは組織力・結束力、周到な計画性にあった。 チンギス・カンは外征に先立ち、自軍には準備

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 ジャック・ル=ゴフ『ヨーロッパは中世に誕生したのか?』(菅沼潤訳、藤原書店、2014年)を読了。現在のヨーロッパの源流は中世のローマ・カトリックの西欧にある。中世の西欧は古代からギリシアとローマ、インド・ヨーロッパ語族、初期キリスト教徒の遺産

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