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日記一覧

 パミラ・カイル・クロスリー『グローバル・ヒストリーとは何か』(佐藤彰一訳、岩波書店、2012年)を読了。グローバル・ヒストリーに取り組む歴史家は、事実を発見してそこから第一次的な歴史を組み立てるのではない。他の歴史家たちが行った研究を使って比

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 長縄光男『ゲルツェンと1848年革命の人びと』(平凡社新書、2015年)を読了。一九世紀前半のロシアに生まれたゲルツェンは、「デカブリストの叛乱」によって政治意識が目覚めた。彼は斃れたデカブリストたちの復讐を誓い、後に一家を挙げてロシアを出た。 

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 ユーリー・ストヤノフ『ヨーロッパ異端の源流 カタリ派とボゴミール派』(三浦清美訳、平凡社、2001年)を読了。中世にボゴミール派およびカタリ派というキリスト教の異端がヨーロッパの秩序を根底から揺さぶった。それら大異端の勃興はヨーロッパにおける

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 鄭大均『日韓併合期ベストエッセイ集』(ちくま文庫、2015年)を読了。日韓併合の時代に生きた人々のエッセイを集めたアンソロジー。韓国系日本人である編者は日韓関係論や在日外国人を専攻する教授。 戦後の日本は韓国や国内から日韓併合期の加害者性や歴

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 ピロストラトス『英雄が語るトロイア戦争』(内田次信訳、平凡社ライブラリー、2008年)を読了。ホメロスが詠った『イリアス』と『オデュッセイア』のパスティーシュ。英雄プロテシラオスの霊と交流のあるぶどう園主がフェニキア人の商人にトロイア戦争の実

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