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日記一覧

ハイドン:交響曲21番
2017年05月31日21:01

第1楽章、オーケストラは弦楽合奏にホルンとオーボエだけが加わった編成のようだ。この響きが柔らかい刺激を耳に与え、のんびりとした優雅な目覚めを誘うようだ。千年は一日の如し。エデンの園での最初の人の目覚めもこんな感じだったに違いない。第2楽章、場

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リストにしては珍しいフランス語の歌曲。原詩がフランスの文豪父デュマに基づくからかもしれない。オペラ化する構想があったようだが、結局不発に終わった。ピアノ伴奏の歌曲として発表されたが、それから30年も経った晩年に管弦楽伴奏の改訂をしているので、

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形式的にはファンダンゴにコプラを挟んだような形になっている。ファンダンゴは「馬鹿騒ぎ」という意味を持つ通りに陽気で楽しい踊りの曲。コプラはスペイン人の郷愁を呼び起こす歌。主題は叶わぬ恋と情熱に突っ走る恋の物語が多いらしい。音楽的な定義はでき

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鞭のように打たれることもあれば、疲れた体を揉み解すように優しく手を滑らせてくれることもある風が穏やかに海面に触れる。そんな時には休むことなく波打つ海もふとまどろむ事もあるようだ。「開放弦」はここでは5度音程を意味する。コントラバスを除けばオ

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「わたしが来たのは地に平和をもたらすためだと思ってはなりません。わたしは、平和をもたらすために来たのではなく、剣をもたらすために来たのです。なぜなら、わたしは人をその父に、娘をその母に、嫁をそのしゅうとめに逆らわせるために来たからです。さら

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Oiseau malin (賢い鳥)
2017年05月27日21:02

世の中にこんな歌があり、しかもそれが広く浸透していることの驚き。さすがに国の滅亡を阻止しようとどんな犠牲を払っても悪政を倒そうと革命を起こした国民だけのことはあると感じる。明らかに目に余る政財界の癒着と欺瞞に目をつぶっていられなくなった国民

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ブレヒトの戯曲「まる頭ととんがり頭」の挿入歌として書かれたようだが、詳細は分からない。フランス語訳はドイツ語版に忠実なものではないが娼婦の悲哀と世を呪うでもなく、逞しく生きる姿を描き出していると思う。評判の高い歌でヴァイル物として単独でも良

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第1曲「前奏曲」、爽やかな風があたりの光景を刷新させるように洗い清めながら広がって行く。主題は殆ど主和音で出来ているようだ。中間部ではホルストが元気で働いていた学校での生徒と交わりを思い出しているような感傷が表れている。最後は冒頭の旋律に戻

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別宮貞雄:交響曲第1番
2017年05月24日21:05

第1楽章、海鳥の群れが風に乗って羽ばたいているような気持の良い弦楽合奏で始まる。鳥のさえずりのような管楽器も遠景として溶け込んでいる。穏やかな海は遥か遠くの水平線まで遮る物なく広がっている。ここに若さの息吹を重ね合わせてみるのはたやすい。逆

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フランセ:昆虫館
2017年05月23日20:57

第1番「ムカデ」、数匹のムカデが絡み合って団子になっている。俺の行く道を塞ぐなよ。そんなこと知るもんか、お前こそどいてくれよ、でいがみ合う。これは対決なのか親愛の情なのか良く分からないが、足がうじゃうじゃ動いて人の目には気持悪いだけだ。ムカ

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勇ましく荘厳な出だし。ワグナーの重厚な管弦楽法は伝わって来るが、やたらに派手なだけで中身は薄い。そもそも行進曲らしくはない。導入部が終わって曲は穏やかになり、アメリカ独立当時に崇高な理念があったことを窺わせる。終結部に冒頭の勇ましさが戻って

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カトワール:交響曲
2017年05月21日21:17

第1楽章、のどかな田園生活を連想させるような第1主題が力強く歌われる。管楽器が活躍して明るく伸びやかだ。田舎の人は優しいイメージがあるが、芯はこの曲が表わすようにがっしりしていないとできないようだ。第2主題は水辺の優しく爽やかな情景を映してい

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信じて立ち上がる時
2017年05月21日09:15

「そのとき、いちじくの木は花を咲かせず、ぶどうの木は実をみのらせず、オリーブの木も実りがなく、畑は食物を出さない。羊は囲いから絶え、牛は牛舎にいなくなる。しかし、私は主にあって喜び勇み、私の救いの神にあって喜ぼう。」(ハバクク3:17-18)ユダ

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バスティアン・ベーカーは1991年5月20日、スイスに生まれの歌手。かなり人気が高いようだが、それが歌なのか、若さなのか、マスクによるのか不明だ。ホッケーの名選手の父親に倣ってホッケーの道に進みそこそこの人気があったようだが、音楽に転向した変り種

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威勢の良い序奏的な短いフレーズの後からすぐに変奏が展開する。堂々としては入るが、格式ばらずに庶民の祝祭のような程よい砕け具合もまた良し。主題の登場。弱音で厳かに。遺影にお献花をするような雰囲気がある。ベルが鳴るのもどこか葬儀にふさわしい。翌

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有名なロッシーニの「セルビアの理髪師」のアリアにフランス語の歌詞を付けてポピュラー化した歌。元々楽しい歌だが原曲のアリアを上回るユーモアを引き出している。原作はパリに生まれた劇作家ボーマルシェのフィガロ3部作の第1部を元にオペラ化された。オペ

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サティ:家具の音楽
2017年05月17日21:13

第1曲「県知事の私室の壁紙」、かなりお粗末なミニマルの元祖的音楽。今のミニマルはかなり綿密に作られて長い時間をかけて微妙な変化を蓄積したり、違うモチーフを組み込んだりするが、これは単純な繰り返しで、音質にもテンポにも変化はない。タイトルと合

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冒頭のどこかで聞いた事があるような曲はWann i amal stirbと言うウィーンっ子なら誰でも知っているような古い歌との事だ。強度に訛りの強いドイツ語なので正解かどうか怪しいが「おいらが死ぬ時には」と訳せそうだ。ウィーンの辻馬車の歌だそうだが、自分の

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勇ましく始まるが、旋律に覇気は感じても優しいのはみんな若年のせいだろうか。士官候補生と訳されているが要するに身分的には学生だ。実戦の経験がないから情け容赦のない怖さを知らない。ユーフォの音色が柔らかく、青年の夢と希望に燃えている心情を如実に

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ハリソン:琵琶協奏曲
2017年05月14日21:14

第1楽章、西洋人から見た古い中国のイメージなのかもしれない。シルクロードを旅する旅芸人の一座のお笑い道中と内蔵助が芸者遊びにうつつを抜かしたお茶屋の様子がオーバーラップして見える感じがした。シルクロードを行くのは、そんなのんきな旅ではなく、

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「主を求めよ。お会いできる間に。近くにおられるうちに、呼び求めよ。悪者はおのれの道を捨て、不法者はおのれのはかりごとを捨て去れ。主に帰れ。そうすれば、主はあわれんでくださる。私たちの神に帰れ。豊かに赦してくださるから。」(イザヤ 55:6-7)キリ

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第1曲「さすらい」、どこかとぼけた雰囲気のある旅立ちの行進曲。ファゴットとトランペットがまるで荒野をテクテク歩くようなおとぼけコンビの奇妙な道中を描いている。第2曲「サンチョ様」、大食漢の短身肥満のサンチョ様が愛嬌たっぷりに驢馬に乗って道を進

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フォーレ:ミャウ
2017年05月12日22:05

柔らかいマットの上で転がるボールを追いかけて飛び跳ねている猫を連想する。軽快なリズム、大きな跳躍はいかにもいたずらっ子の感じが出ている。アクセントが2拍目にあるせいか、動きにも激しさが感じられ、猫もボールも殆ど一体化して転げまわる痛快な楽し

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冒頭でまさに異変が起こると知らせるような雷鳴が響き渡る。聖書では雷のような音は神の声を指すことが多い。ここでは世の終わりの裁きの時の厳粛さを表わすかのようでもある。すると雲に包まれて力強い御使いが天から降りて来た。聖書の描写を見るとその姿は

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サティ:釣り
2017年05月10日21:04

[サティの詩 6]♪川床の水がささやいている一匹の魚がやって来て、ほどなくもう一匹、さらに二匹「どうしたんだい?」「なんかかわいそうな釣り人がいるんだ」「ありがとう」魚はそれぞれ自分の家に戻った、釣り人もね川床の水がささやいている♪[私的コメン

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「カルメン」の中で歌われても不思議はない雰囲気だが、一応独立した歌曲だ。一応と言うのはビゼーの癖のようなものだが、同じ旋律をカンタータで用いたのが初出で、その後未完のオペラに転用、今では歌曲扱いで紹介されるのが普通になっているようだ。スペイ

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第1楽章、異郷にて故郷を慕う歌が実に劇的に歌われる。初春の日差しを受けて死んでいたような大地が春の喜びに溢れて匂い立っている。大地は枯れたような状態になっても命を取り戻す力を秘めている。この命がそこに生まれ育った人の心にそれぞれ芽を出す時期

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管楽器のなんとも可愛らしいファンファーレで始まる。子供たちが勢揃いしたところでそわそわと落ち着きのない様子を弦楽器が付点を活かした旋律で表し、滑り降りるようにして低音のピチカートにはじかれたところでファンファーレに戻る。この流れはぞくぞくす

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「彼らをこの世から取り去ってくださるようにというのではなく、悪い者から守ってくださるようにお願いします。」(ヨハネ 17:15)自殺を告げるニュースを耳にした。珍しくはないがどうしてこんなことで死んでしまうんだろうと思うと悔しい。一番の原因は相談で

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囚人が男でやりとりの相手は女だと勘違いする人も多いようだが、囚人が女性であることは最初に「私は自由になる」が女性形なので明らかだ。14200が何かも見当も付かなかったが、囚人番号14200のマリーが状況に合うと思い、採用した。タイトルの「マリー、マリ

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