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日記一覧

第1楽章、重くうなだれた主題が3拍子で奏でられる。とても美しくてイエスが十字架を負って歩いた悲しみの道のイメージと重ならない。僕は心の内側の葛藤と後悔を感じる。場面としては鶏が鳴いた時に図らずもイエスを裏切ってしまった自分の行為に驚き、嘆いた

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重苦しい序奏に始まる。しょいきれない重荷を負って崩れ落ちそうな気配を感じる。そう、人は自分では解決できない問題から目をそらし、何も障害がないものとして人生を楽しもうとする。でもそれは砂上楼閣というもの。見えない土台をいいかげんにしてはいけな

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何度か繰り返して聴けば違った印象を持つかもしれないが、特定の旋律も調整もない。それでいて心地好いリズムに揺らされる肌触りが妙に心地好く感じる複合三部形式の曲と言えそうだ。中間部の穏やかな部分の前後にやや鋭角的な速い音楽で盛り上げる形になって

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倍返し
2016年05月29日09:10

「ところがザアカイは立って、主に言った。『主よ。ご覧ください。私の財産の半分を貧しい人たちに施します。また、だれからでも、私がだまし取った物は、四倍にして返します。』」 (ルカ 19:8)これとは対照的な話しが聖書には書いてある。ある立派な青年が

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冒頭に置かれた単旋律の二分音符の主題が厳密にバロック式の技法を用いて繰り返されるリゲッティにしては異色のおとなしい曲だ。旋律を聴くよりは不安定な音程を切り抜けて進むこそばゆい感覚をチェンバロで楽しむのに無上の味わいを覚える。時の流れをせき止

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ベリオ:セクエンツァI
2016年05月27日21:14

フルートのための曲なので単純に鳥の声の模倣と思って印象を語ってもいいだろう。鳥の巣を囲んだ一日の情景。寝ぼけ眼の幼い鳥の朝の一声「あと、5分だけ寝かせて!」。そんな感じの冒頭の元気な動機が幾度となく装いを変えて登場することで全体を引き締めて

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サン=サーンス:水族館
2016年05月26日21:12

入院中に隣のベッドに寝ている人が特殊な呼吸補助装置を使っているようで空気ポンプのようなポコポコという音が通奏低音のように聞こえるか聞こえない程度に響いていた。パーテイションで仕切られているので装置を見たことはない。人間も魚も同じ酸素を呼吸す

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ホルストが独学でサンスクリット語を学んでいたと聞いて驚いたが、インドの聖典「リグ・ヴェーダ」を自分で英訳したテキスト基に歌曲を書いていたのはさらに大きな驚きだった。全9曲からなる「ヴェーダの詠唱」の第1曲目が「ウシャス」。ウシャスとはインドの

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第1曲「彼の風采」、通常容姿と訳されている。彼のセンスはかなりいい線をいっているようだが音楽を聴く限りではどうも実物よりは大きな存在に見られたいあせりが出ていてぎこちない。一応ワルツではあるがこの重さでは躓きそうだ。[サティの覚え書き 1]人に

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フランセ:交響曲
2016年05月23日21:01

第1楽章、春先に散歩を楽しむような雰囲気の音楽。空は明るく、見慣れているはずの道をこれだけ心を弾ませて歩けたらどんなに気持ちが良いだろう。見るものすべてが新鮮で、身体は優しい微風に洗われて疲れも心配事も全部流されてしまった。雑然と音が並んで

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「ファウストの劫罰」の中のメゾ・ソプラノのためのアリア。歌が霞んでしまうほど冒頭のイングリッシュホルンの旋律が胸を打つ。歌の途中にもイングリッシュホルンが絡んで来て幻影の極致を味わえる。歌は女の情念が狂ったように燃え上がり頂点を築く。後奏か

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「わたしの目には、あなたは高価で尊い。わたしはあなたを愛している。だからわたしは人をあなたの代わりにし、国民をあなたのいのちの代わりにするのだ。」(イザヤ 43:4)あまりにも有名な聖書箇所について感じることがあった。まず目に留めることは、あな

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浮気っぽい女の子を好きになったけれど、やっぱりうまく行きそうもないから諦めると言う歌だ。でも、それなら海を変えようと簡単に言える積極性はそれほど本気でもなかったということのようでもある。アングレイのヴァイオリン化とはきわめて美しい曲線を描く

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Le Réveil (目覚め)
2016年05月20日21:16

バルザックの小説の中でに登場する詩にショーソンが旋律を付けた。バラは若い乙女をたとえているのだろう。きわめて美しい歌曲だがデュエット用に書かれているせいかあまり歌われることがない。フランスの代表的な作家バルザックは1799年5月20日、フランス中

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第1楽章「顔馴染みが集って」、弦楽合奏の穏やかな旋律で始まる。古い賛美歌の旋律が用いられているのかもしれない。気心知れる仲間の和気藹々とする安心感を強く感じる。中間部のアダージョはフルートとオーボエの掛け合いで昔の体験談やお証に持ちきりの様

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「英雄ポロネーズ」をモチーフにしたペリー・コモの初期の歌。1945年と言うから終戦直後くらいだろうか。この頃アメリカでは映画「楽聖ショパン」の上映をきっかけに巷にはショパン旋風が吹き、それに乗じてたくさんのポピュラー・ヴァージョンが流行ったようだ

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サティ:夢見る魚
2016年05月17日21:00

杖をつきながら必要以上に胸を反らして歩いているような雰囲気がする。それが老人だったらまだしも、魚の姿をしていたら滑稽以外の何ものでもない。どうも初めからふざけているとバレバレな尊大さが曲の比重を軽くし、水没しないよう防いでいるようだ。ここで

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クラリネットの旋律にフルートが加わり、弦楽合奏に変わる序奏が日常生活の倦怠感を良く表している。しかし歌が始まるとタイトル通りに古い伝説を語るようなサーガの世界を味わえる。なぜこんな陳腐な歌詞が歌になりえるのか不思議だ。日常生活を重荷と思わず

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アルフォード:砲声
2016年05月15日22:02

タイトルから銃撃戦を連想したが冒頭で祝砲を放ったような雰囲気を感じただけで、音楽に撃ち合いの場面はなさそうだ。主題は勇ましい旋律の中にも華麗なパレードが繰り広げられているような明るさに満ちている。激戦地なら空しく響くだけかもしれないが、この

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鷲のように
2016年05月15日09:26

「疲れた者には力を与え、精力のない者には活気をつける。若者も疲れ、たゆみ、若い男もつまずき倒れる。しかし、主を待ち望む者は新しく力を得、鷲のように翼をかって上ることができる。走ってもたゆまず、歩いても疲れない。」(イザヤ40:29-31)10代の頃に

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学生時代の仲間というのは人生の中でも特別な存在だ。殆ど毎日のように顔を合わせ、お互いの良い場面も悪い場面もさらけ出しているような関係。卒業してしまえばその付き合いの多くは消えてしまう。だから気持ちの上で忘れがたい良い印象だけがいつまでも残る

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2台のピアノでカンガルーの跳躍を巧妙に描いている。装飾音をつけて負器用なさまを強調しているのは愛嬌なのか。一般にカンガルーと言えばかなり大きな図体で異常に発達した足と尾で直立姿勢をとる動物を思い浮かべる。音楽的には蚤の飛び跳ねる様子とも受け

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揺りかごを優しくゆするような雰囲気の分散和音の上で静かに子守歌が奏でられる。寝ている子を起こしてはいけない。つまりピアノの音も叩き起こしてはいけない。音自体が揺れる程度にそっと弾くのがよさそうだ。単純な曲だが分散和音にこれほどの愛情を込めて

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昔の雰囲気がある歌でパリを愛する気持を歌っているのが凄く心に響く。歌詞は都会の現実を突きつけているが都会が花園にはなれないのは理解する必要もある。そこでただ理想論を繰り返すだけではなく、いかにうまく生きていくかを考えろと指摘されるような気が

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サン=サーンス:象
2016年05月10日21:03

陳腐とも言えそうな重いピアノの伴奏形に乗ってコントラバスが努めて軽やかに踊っている。ユーモラスな場面が対比の中に鮮やかに映る。「ファウストの劫罰」と「夏の夜の夢」から旋律を借用しているのは周知の事実だが、あえて華やかな曲を選曲したのが象の踊

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This night (この夜)
2016年05月09日21:12

曲の後半になるとベートーヴェンの悲愴ソナタの旋律と創作部分が交互に現れる。不自然ではなく、きれいな流れになっている。恋愛の駆け引きはあまり伸ばすと時期を逸する。そんなことをさらっと歌っている。聴いていて気持が落ち着く歌だ。《Billy Joel(1949

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第1楽章、冒頭でファゴットとホルンのほのぼのとした音煙が立ち昇り、森林浴を楽しんでいるような爽やかさを覚えた。最後まで風向きは変わらず微風を受ける心地の良さが命に潤す。還俗したブルックナーの影を踏むような曲想を感じる。聴きながらマグリットの

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「私は前にあなたがたに送った手紙で、不品行な者たちと交際しないようにと書きました。それは、世の中の不品行な者、貪欲な者、略奪する者、偶像を礼拝する者と全然交際しないようにという意味ではありません。もしそうだとしたら、この世界から出て行かなけ

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第1幕- 今日はあなたの成人祝いだから最後の乱痴気騒ぎと思って許すけど、あなたは一国の王として民に責任を負わなければならない身なのを自覚してね。早く摂政としての私の重責を代わってほしいものだわ。- はい、ママ、その通りだね。でもママが付いていて

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橋本國彦:交響曲第1番
2016年05月06日21:09

第1楽章、真っ赤に燃える空の彼方に暮れ行く陽を眺めている雰囲気で始まる。弦楽の中に管楽器が不穏な気配を漂わせている。古い日本情緒を、平安時代から近代までのダイジェストを展開してまた平安時代に戻るような幻影を見る。緩やかな旋律には怨念の時代の

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