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日記一覧

リスト:慰め
2015年07月31日21:29

第1番、ためらいがちな和音が静かに鳴らされる。ポツポツと降ってくる雨の向こうに優しいあの人の幻影がにじんで見えてくる。時間は元に戻らないが、思い出すたびにあたたかい気持ちが湧き上がる。ありがとう、そんな雰囲気がレガートと和音で穏やかに描かれ

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第1楽章「導入章」いきなりオルガンの不協和音が噴出しティンパニーの連続的な強打音が加わり不安感を煽る。破壊的な音塊が鳴り響くがレイフスのいつものパターンなのでそれほど驚きはない。神々しくも荒々しさを剥き出しにした自然の脅威を描いているのだろ

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極めて定型的な弦の分散和音は静かに波打つ海のようだ。そこにトランペットのメランコリックな旋律が海へ広がり吸い込まれて消えるかのようだ。中間部は追憶的な情景が浮かび上がる。恋の思い出、いやもっと辛そうな感じだ。こんな曲を聴きながらひとり夜汽車

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第1楽章のラルゴで深々と夜が深まる様子が描かれている。長いトリルの後に第2楽章に入る。「お化け」というタイトルが付いている。ユニゾンの急くような進行など当時としては不気味さを醸したのかもしれないが現代的には南国イタリアのせいか陽気で茶目っ気の

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冒頭の主題の可愛らしさは格別だ。寝ている子を愛しむような優しい視線を感じる。もしかしたら自分の昔の姿を重ね合わせている老人の追憶が混じっているのかもしれない。続いて穏やかな演奏の中に愛嬌を振りまいている子供の表情が大写しにされたようだ。やん

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ピアノンのごく短い序奏に乗って軽快で爽やかなフレーズが滑り出す。ワルツを意識したせいか高音域で優雅に舞う姿を想像すると意外に美しくも思える。印象的な主題が何度も繰り返される楽しい曲だが音程を取るのも厄介そうで奏者は気軽に弓を滑らせているよう

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「私は、貧しさの中にいる道も知っており、豊かさの中にいる道も知っています。また、飽くことにも飢えることにも、富むことにも乏しいことにも、あらゆる境遇に対処する秘訣を心得ています。私は、私を強くしてくださる方によって、どんなことでもできるので

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Une mère (母)
2015年07月25日21:57

胸にジーンと来るような歌だ。僕自身、母を亡くして久しい。生前にはそれなりに趣味の時間を楽しんでいたが家事に手を抜くことはなかった。家に何かあれば真っ先に自分の楽しみをお預けにするのも厭わなかった。残念ながら亡くなって幾年もたってからやっと凄

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ブロッホ:ヘブライ組曲
2015年07月24日21:10

第1曲「ラプソディー」、冒頭からヘブル人が背負った歴史的な重荷に耐えながらも勤勉に生きようと願う足取りが感じられる。神に選ばれた民族でありながら何度も裏切ってきた後悔の堆積がユダヤ人の血の中に大きなしこりとなって受け継がれているようだ。かな

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第1楽章、かなり意気込んで始まる序奏部から印象的だ。弦楽で提示された主題を管楽器が受け継グパターンが繰り返される。第1主題は第1楽章全体の根幹となり、調性やリズムの大きく変化を遂げる。その奔流の中に第2主題が突如顔を上げたり引っ込めたりする。

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日本語タイトルは別の表現も見かける。ドイツ語的にはのべつくまなしに言葉が飛び出してくる口を意味するようだ。音楽は始めから快調に動く口を表しているようだ。延々と続く他愛のない話しだが、ここでモデルとなったのはヨーゼフの10歳になる娘のおしゃべり

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1930年当時の世相を揶揄した冗談音楽のような感じがする。どん底のような生活でも誰を恨むでもなく明るく生活していた人は多いのだろう。オヴィラ・レガレは1901年7月21モントリオールに生まれた俳優でテレビドラマの出演作品は多い。決して上手い歌ではない

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タイトルがすべてを表している。直接的にショパンの旋律そのもの引用はないようだがショパンの芳醇な香りが源泉から迸るように惜しみなく流れ出している。序奏で躊躇いがちに低音から高音へ昇りひとしきりショパンと戯れるような感触が洒落ている。すると明る

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行儀良いというのとはちょっと違う、常識的な範疇の反応を返したいということなのだろうか。意図的に反発しているわけではないが、自分なりの考えでやりたいようにやると、それは変と思われることがある。協調性がなさ過ぎるのも問題だが、突き詰めれば自分の

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努力では得られない義
2015年07月19日08:17

「それどころか、私の主であるキリスト・イエスを知っていることのすばらしさのゆえに、いっさいのことを損と思っています。私はキリストのためにすべてのものを捨てて、それらをちりあくたと思っています。それは、私には、キリストを得、また、キリストの中

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第1楽章、打楽器の小刻みな律動で開始する。抗いがたい運命の鼓動かもしれない。音は透明なのだが行き先の見えない不安感が煽られるようだ。第2楽章、湧き出る水が流れ出すようなきらめきが反映する一方で水のそこに蠢く不気味なささやきが気になる。地下道の

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第1楽章、冒頭に置かれた金管による降下音型の動機が悲劇の始まりを告げているようだ。続いて弦楽によって重く悲痛な叫びが上がる。変化はしているがこのパターンが何度か繰り返される。中間部はうめき声のようにざわめき、オーボエのソロによって突然降って

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冒頭の半音階的な序奏にこの世に未練を残す魂の悲愴感がこもっているようだ。怖い雰囲気はない。孤独な魂があてどなく彷徨っているような幻想を抱く。しばらくすると調性感がはっきりしてきて幾分バラードに近付くが、あくまで20世紀の即興的表現で構築されて

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第1楽章、ピチカートの漣に乗ってヴィオラが主題を歌い始め、フルート、合奏へと受け渡して行く。陰を帯びたヴィオラの音色とフルートの快活な歌声が絶妙のバランスで溶け合い目覚めたばかりの早春の精気を感じる。ピアノ版だと冒頭のピチカートがちょっと雰

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ふとしたきっかけでフィンジの歌曲を聴いた。今まで聴いたことがなかったが素晴らしい曲がたくさんあって、金の鉱脈を掘り当てたように感じた。この曲はケルト人の王にまつわる出来事を描いたシェイクスピアの戯曲「シンベリン」の第4幕の詩がそのまま引用さ

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シェーンベルクの作品の中では比較的聴かれる機会の多い無伴奏の合唱曲。スイスの詩人の宗教的なモチーフを扱った詩を歌詞として用いているが宗教音楽には分類されていない。歌詞はドイツ語で書かれている。弱いものが永遠に虐げられ蹂躙されるがままに放置さ

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ジョンゲン:5月の歌
2015年07月12日20:47

5月と言うと日本ではあじさいの季節感があるかもしれない。ヨーロッパでは鈴蘭が春のシンボルとされ、フランスでは5月1日を鈴蘭の日と呼ぶ。ベルギーの事情は知らないが、ほぼどこでも5月を代表するヨーロッパの花の代表格と考えても間違ってはいないだろう。

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土塊の内に宿る力
2015年07月12日07:54

「私たちは、この宝を、土の器の中に入れているのです。それは、この測り知れない力が神のものであって、私たちから出たものでないことが明らかにされるためです。」(2コリ 4:7)賛美の歌詞ではないけれどひびだらけの器、それが自分の姿ではないだろうか。

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ガーシュウィンの曲の中で一番ポピュラーなもののひとつだろう。日本では「我が愛はここに」のタイトルで知られているようだが僕は日本語版を聴いたことがない。ミュージカルのために用意された曲だが完成する前にガーシュウィンが亡くなってしまったためヴァ

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冒頭で「赤いサラファン」と言う日本でも良く知られている旋律をピアノが堂々と弾いてから同じ旋律をヴァイオリンがカデンツァ風に展開する。技巧的でかなり面白い。次いでオリジナルの旋律が軽やかに歌われ後にピアノとヴァイオリンによる技巧を凝らした変奏

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第1曲「ソロモン王の夢」、フルートとイングリッシュ・ホルンによる異国情緒に満ちた導入部。舞台は紀元前10世紀頃、栄華を極めたソロモンの王宮でソロモンは地平線の彼方を見つめて物思いにふけっているようだ。テンポが速まり場面は一転し低弦の重厚なヘブ

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古い時代のアメリカの居酒屋やキャバレーを連想するような楽しいピアノ小品。客が気軽に出入りする店のステージで周囲の喧騒はまるで耳に入らないかのようにひたすら演奏されるピアノ。どこかジャズっぽい派手な音楽はいかにも男のたまり場のような雰囲気に似

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第1曲「春の朝」、木管の春が匂いに浮かれてふわふわと飛ぶ蝶のような雰囲気で始まる。色彩的には淡く音楽は情景から自然に湧き出しているように流れる。どこかで時を告げる音がする。冒頭の動機が繰り返され、のどかで平和な様子を歌い意外なほど力強く曲を

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ロドリーゴ:夏の協奏曲
2015年07月06日21:23

第1楽章、ヴァイオリンの小刻みな動きが夏の陽のまぶしさのように高音部できらめいている。暑苦しさはなく爽快だ。第2主題には木陰の涼しさを感じる。明暗の対比が程よく交じり合っていて移り気な空模様のようだ。カデンツァ風の旋律にサラサーテの影がみえた

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ハープは夏の始まりのまだ柔らかい日差し、2本のフルートは2匹の蝶だろうか。自由にひらひらと花畑を飛んでいる情景を思い浮かべる。蝶の飛び方は直線的ではなく気ままにあちこちを回っている気がする。それぞれ勝手な方向に向かっているようでいて上手に付か

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