アパートのカギを開けようとポケットをまさぐっていると――「だ〜れだっ?」 いきなり視界を塞がれた。「美香だろ?」 聞きなれた彼女の声。30近い年齢になってもこういうおちゃめないたずらを仕掛けてくる所が可愛い。「違うよ」「え?」「美香じゃな
大波大風船が座礁し、持ちこたえられず大破。皆一様に海に放り出された。俺は船の残骸板っ切れに必死にしがみつき漂流、何日も。見渡す限りの水平線。ギラギラと照り付ける日差し。カラカラに乾いた喉。意識を失う。 #########「痛!」 耳を手で払う。
モチーフは一緒だ。だがモチベーションは違う。 しかしこれほどの差がでるものだろうか?俺もアイツも、言わば同じ素材からつくられた存在なのに…… アイツ、あまりにも眩しい存在――世界中の子供たち、いや子供に限らず老若男女が夢中だ。当たり前のよ