先日亡くなられた佐藤愛子さん。
その娘さんが書かれた「憤怒の人」で、彼女が100歳を超えた最晩年、認知症になられたことを知って驚きました。
「九十八歳。戦いやまず日は暮れず」ではまだまだお元気な様子でしたが、その後、「ぼけてゆく私」という本が今年の4月に出版されたことを知り、読んでみました。
このショッキングなタイトルは、単に言葉の遊びなのか、それとも本当に自分が認知症になったことについて書かれているのか?
”102歳、愛子センセイ、最後のインタビュー”と本の帯にあります。
確かに前半、正確に言うと最初の50頁は、100歳を超えた彼女の、インタビューでの軽妙なやり取りが書かれています。
「ぼけてるヤツを相手に一生懸命励ますなんてね、ナンセンスですよ。
励まされようなんて思った時点で、だめ。修行のし直し!」などと。
そして、”体調を崩したと娘の響子さんから連絡があり、継続できなくなった。そこで響子さんと孫の桃子さんから見た佐藤さんについて語ってもらうこととなった”と。
ああ、桐島洋子さんの最後の著書「ペガサスの記憶」と同じだ…
しかも全体に字が大きく、読み通すのに1時間もかからない。
ここまでして本を出すなんて、出版社の儲け主義というか、御本人も雲の上で苦笑いしておられることでしょう。
ただ、娘の響子さん、孫の桃子さんから見た佐藤愛子というのは、やはり御本人の著書からは伺い知れない部分が多々ありました(これも桐島洋子と同じ)。
どんなにワガママ、意固地、ケチ、変わり者、激高の人であったか。
響子「母のことを書いたり、話したりして欲しいという依頼は十代の頃からあったんです。でも思いの丈を正直にぶちまけると母の機嫌が悪くなる。母が気に入るような悪口や困り事じゃないといけない。自分の書きたいことを書く以前に、母の機嫌を覗うことに専心する訳です」
響子「一時期はフアンの方が家政婦さんや秘書として働いてくれていて(中略)、その人たちも段々母の本性を見抜いて行く」
桃子「傷ついてお辞めになった方が沢山いて」
響子「そんなことで傷つく方が悪いって言うんです」
本の帯にはもう一つ、”娘と孫が赤裸々に明かす「佐藤愛子」の家と仕事とお金と恋のこと”とありました。
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