”自閉スペクトラム症の大貴と、幼い頃から彼を支えてきた妹の希。母を早くに亡くした彼らはネグレクト気味の父から距離を置き、ふたりで懸命に生きてきた。現在、大貴は清掃の仕事に就き、周囲のサポートを受けながら自立した生活を送っている。大貴はほとんど会話をせず、表情もあまり変わらないように見える。独自の規則を持つ彼は、すべてを平行と垂直に並べるほど几帳面でこだわりが強く、机に並ぶ食器もていねいにそろえる。週に1度の希との食事の時間は19時ちょうどで、1分でも過ぎると落ち着かなくなる。カウンセラーとして働いている希は、ある日恋人からプロポーズを受け、一抹の不安を抱えながら大貴とともに恋人の両親に会いに大阪から東京へ向かう”(映画Comより)
幼い時に母親を残し、若い愛人に走る父親に育児放棄され、自閉症の兄と二人で生きて来た希(のぞみ)。
今でこそ希は心理カウンセラーとして働き、兄は清掃の仕事をしながらなんとか自立して生活しているが、そこに到達するまでにどれだけ苦難の道があったことか。
しかし希はあくまでも明るく、関西弁の勢いもあってなんとも逞しい。
恋人にプロポーズされるシーンでは
「ここで?寝ぐせピーンの女に、踏切の横でプロポーズするんかい?」
と怒鳴るのですが、顔はニマニマしたりする。
大貴が毎朝作るお弁当の一部をちゃっかり奪う女の子も、「五歳児いうたかて色々苦労しとるんやで」と、なんとも図々しいが憎めない。
それでも結婚となると、本人たちだけの問題ではなく相手の親の理解も必要となる。
色々なことが重なって、希はついに「お願いだから私の人生、邪魔せんといて!」と大貴に向かって叫んでしまうのです。
家族というものはかけがえのない存在であるが、確かにとんでもないお荷物にもなり得る。
しかし大貴は、殆ど会話はしないが、実は誰よりも妹思いの兄でもあったのです。
大変な家庭環境や誤解されがちな病気を抱えた兄妹の人生を、湿っぽくせず、あくまで明るく軽快に描いた作品です。
恋人の親との会見が散々に終わった後の、希と大貴が河原で歌う「マッティーニ」には泣けました。
「平行と垂直」公式HP
https://www.toei-video.co.jp/heikoutosuichoku/
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