小曽根百合(綾瀬はるか)は「幣原機関」の腕利きの諜報員。57人の殺害にかかわったと言われ、忽然と姿を消す。
それから10年。
1924年の東京は震災から復興しつつあった。
百合は、花街の女将として奈加(シシド・カフカ)、琴子(古川琴音)らと店を切り盛りしてひっそり暮らしていた・・はずだった。
しかし秩父で一家斬殺事件が発生。
ひとり生き残った少年の慎太(羽村仁成)は必死に逃げるが、追っ手は執拗だった。
慎太の父は投資家で、莫大な資金を動かしており、その金を陸軍に狙われていた。
逃走の列車内で、陸軍精鋭部隊に襲われた慎太を、乗り合わせていた百合が助けたことから、彼女も、追われる身となる。
綾瀬はるかはそのほんわかした雰囲気から「癒し系女優」などと言われたが、ずっと以前、「わたし、鈍いと思われているみたいなんですけど、こう見えてスポーツが得意で運動神経いいんですよ」と、インタビューで答えていた。
のちに、その言葉通り、NHKのドラマ「精霊の守り人」で激しいアクションを、「八重の桜」で、砲術に長けた女性を演じる。
今回のこの映画は、そんな彼女の特性をいかんなく発揮した、「綾瀬はるかのための映画」かもしれない。
陸軍をはじめとする、敵との対決シーンでの射撃、身のかわしといった攻防のアクションシーンが盛りだくさんで、アクション女優としての存在感は、かつての志穂美悦子(今は長渕剛の奥方)を思わせた。
闘うシーンはいずれもロングドレス。
紫や純白や黒のあでやかなドレスが目を引く。
いやはや、そんな恰好で殺し合いはできんやろ?とかあんなに刺されて生きてるはずはないやろ?と思うものの(;´∀`)、まあ、そこはお約束で、ヒロインは死なないのだ。
綾瀬はるかはひたすらクールでカッコいいんだけど、銃撃シーンなどの殺人シーンがやたら多いので、ちょっと見る人を選ぶかも。
8月は体調崩してほとんどひきこもりで、ようやく電車での外出も大丈夫になり、ほぼ1カ月ぶりの映画館でした。
行定勲監督作品。
ほかに、長谷川博己、阿部サダヲ、橋爪功、野村萬斎、佐藤二郎、吹越満、石橋蓮司、板尾創路らが出演。
(8月29日、イオンシネマ大野城)
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