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2022年11月01日12:22

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西暦2022年神無月蝶人花鳥風月狂歌三昧



ある晴れた日に 第701回


回を追う毎に人殺しの顔になる大河ドラマの北条義時

エリートは紀ノ国屋にて中間層は東急、ユニオンわいらあ下層はセイユーで買う

ドルを売り円を買うのはシシュポスが大きな岩を運ぶに似たり

「ありがとう」「みんな仲良くしてね」と言うて左川ちかはみまかりき

若き日は左の人も歳取れば次第に右に傾くという

auのケータイなのでauの宣伝メールがじゃんじゃん入るが迷惑メールに指定できないauのケータイ

俺様がこの国を動かしているんだと誇大妄想する政治家多し

お隣のおにいちゃんが釣ってきたキハダマグロを1週間食べたの

このたびも私の反対意見を退けて夜郎自大に国葬を行う

熱烈な自公支持者に囲まれて無党派支持の我が家は孤立す

ブロンズの新社は知っているひともブロンズ社を知る人は少ない

1時間半かけて作った夕飯をたった5分で食べてしまうの?

この国に生まれて良かったかは分からない他の国に生まれたことがないので

納骨を終えたばかりの妹の白い墓標に雨降りしきる

NHKの天気予報はどうでも良いが近藤奈央ちゃんの笑顔が見たい

天高く交通情報センターの松井さんの眉ますます濃くなる

遥々とスペインからやって来て100g128円で売られる豚の肩肉

お父さんがえんえんえんと泣いている息子も自分も縄付きになった

ザアメンの匂いとどこが異なるかうまく言えずに栗の木過ぎる
 
地下鉄のたった一つの楽しみは地上の駅で日向ぼっこすること

「丁寧に説明します」はよく聞くがその説明は聞いたことなし

投げてよし打ってよしの大谷が笑うと突然赤ちゃんになる

この内閣この政党ではもう先がないこの国もまた私たちも

ドラ猫かカラスかヘビに食べられてただ一匹のメダカが残った

「なかなか良い挨拶だったじゃないか」と大沢のおじは誉めてくれたり父の葬儀で

なんぼ安うても中国の食料品だけは買うまいと妻と決意を新たにしたり

あれくらいマスクをつけろと叫んだ奴がマスクなんか取れとほざいている

「書評家」なる肩書仇名を貰いよそ様のふんどし締めて相撲を取ってる

そのかみの円の力が懐かしいエンパイアステートビルを買ったこともある


   玉川を海に流したモーニングショー淀むことなくサラサラ流れる 蝶人

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