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日記一覧

第3章 ウナギストQの冒険〜アサラーム・アライクン!                     (そういえば、こいつはあの時のウナギにちょいと似てやしないか?) ケンちゃんは急いで水盤の中で悲しそうに尻尾を巻いてじっとしているウナギの尾ひれを

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照る日曇る日第957回林住期を迎えた作家が、厳冬のNYで勤勉に書き綴った過ぎ去りし日の思い出の数々。とはいうても単なる回想録ではなく、時系列などは無視して、感興の赴くがままに主としておのが肉体に刻まれた思い出、例えば怪我や病歴、事故歴、住居

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明治座で「細雪」をみて
2017年03月29日13:46

蝶人物見遊山記 第236回 親切な親戚から切符を譲って頂いたので、上演回数がなんと1500回に達したという谷崎原作のお芝居を見物することができました。 脚本はかの菊田一夫ゆえん芝居の骨格が頑丈に出来ているからこれほど長持ちしたのでしょうが、

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洋画3本立劇場ずら
2017年03月27日09:18

闇にまぎれて tyojin cine-archives vol.1144、1145、1146○ロバート・アルドリッチ監督の「ロンゲスト・ヤード」をみて1974年製作のバート・レイノルズ主演の映画である。刑務所の中の看守と囚人の両チーム同士で戦われる練習試合が、権力と反権力の戦い

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潜水艦
2017年03月26日08:53

これでも詩かよ第202番&ある晴れた日に第440回あなたは、潜水艦を見たことがありますか?私は、時々それを見るのです。はじめて実物を見たときは、ちょっと驚きましたが。それは横須賀の岸本歯科へ行くとき。JRの横須賀駅で降りて、すぐ左手のヴェル

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蝶人物見遊山記 第235回&音楽千夜一夜第385回西暦2017年の3月19日、私は横浜の県民ホールで、モーツァルト最晩年のオペラ「魔笛」を鑑賞しました。王子パミーノと夜の女王の娘パミーナ、鳥刺しのパパゲーノとその恋人パパゲーナが、魔法の笛と

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ある晴れた日に 第439回天ざかる鄙の里にて侘びし人 八十路を過ぎてひとり逝きたり  日曜は聖なる神をほめ誉えん 母は高音我等は低音 教会の日曜の朝の奏楽の 前奏無みして歌い給えり 陽炎のひかりあまねき洗面台 声を殺さず泣かれし朝あり 千両、万

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ある晴れた日に 第438回つたなくて うたにならねば みそひともじただつづるのみ おもいのままに   七十年 生きて気づけば 形なき蓄えとして 言葉ありけり     1995年4月いぬふぐり むれさく土手を たづね来ぬ 小さく青き 星にあいたく

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照る日曇る日第956回谷崎といえば「細雪」と「源氏」の翻訳と相場を決めつけるのでなくて、本巻のような戯曲を読んでみると、その守備範囲の広さに驚かされることになる。ここでは「愛すればこそ」「永遠の偶像」「彼女の夫」「或る調書の一節」「お国と五

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ある晴れた日に 第437回小さい、小田急線の「お」でしょう?お父さん、横浜線八王子まで運転されるんですよ。いつから?平成3年からだよ。お父さん、いとこの英語は?カズンだよ。カズン、カズン、ぼくいとこ好きだよ。アドバイザーってなに?教えてあげ

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闇にまぎれて tyojin cine-archives vol.1143事故死した姉の娘を引き取ったヒロイン(マルティナ・ゲデック)の愛と苦闘の物語。彼女の仕事はフランス料理のシェフなのであるが、そこに闖入してきたイタリア男(セルジョ・カステリット)との葛藤が興味深い。

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闇にまぎれて tyojin cine-archives vol.1142最後のクレジットによれば物語の主人公は彼の父親であり、その息子がマーチンその人であったと知れる。半世紀を超える恋の道行きをダニエル・デイ=ルイスとミシェルファイファーがまるで歌舞伎の千両役者のように

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照る日曇る日第955回私はすでに棺桶に片足を踏み入れた身なので、これまでてんで関心のなかった若手歌人を総特集した超便利なハンドブックずら。若手というても無慮無数に散在しているので、それをなんと1970年代生まれ、80年代生まれ、90年代生ま

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照る日曇る日第954回2008年に砂子屋書房から出版されたこの詩集には、1997年から2006年までにさまざまな媒体に発表された11の詩篇が掲載されています。本書の「あとがき」を読んだ私は、著者が1988年から1990年代の終わりまでの長い

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蝶人物見遊山記 第235回&鎌倉ちょっと不思議な物語第377回鎌倉文学館が年に3回主催する春の文学散歩に参加しました。朝の10時に日本3大天神社の荏柄天神に集合して、鎌倉で一番古いお寺の杉本寺に詣で、宅間ヶ谷周辺をぶらついてから報国寺の竹林

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闇にまぎれて tyojin cine-archives vol.1139,1140,1141○マーチン・スコセッシ監督の「タクシードライバー」をみて病める社会は病める人間を生みだす。あこがれの美女とやっとデートできたというのに、ストリップに連れ込むアホ馬鹿男は、しかし悪の道に落ち

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蝶人物見遊山記 第234回2014年に上演した本興行の再演を見物しました。あの豪傑荒木又右衛門の上野伊賀鍵屋の辻の有名な敵討ちをベースにした5幕7場の通し狂言ですが、そのハイライトはもちろん四幕目の「三州岡崎・山田幸兵衛住家の場」です。前回

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音楽千夜一夜第384回お馴染み独廉価版のDOCUMENTSによる超お買い得10枚組ずら。ただし全部モノラルですけど、バスバリトンの奥深い音色はいつ聞いても胸にズンと沈みますなあ。ワーグナー、ヴェルディ、モザール、シュトラウス、プフィツナーのオペラの

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照る日曇る日第953回「出口すみとその時代」という副題がついているように、2代目教主すみの苦難に満ち満ちた足跡と大本教団の軌跡を、足と聞き取りを惜しまず、つぶさに辿っている。1921年(大正10年)と1935年(昭和10年)の国家権力による

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照る日曇る日第952回2009年の1月に26歳で夭折した若き歌人の歌集です。はねとばすばすはねとばすばすはねとばすはねとばすばすばすはねとばす ―蛇が蛇のしっぽを喰らい尽くすような楽しい言葉遊びは楽しそう。吊り革に救えなかった人の手が五本の

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照る日曇る日第951回第2部では、謎は謎を呼び、主人公とそれを取り巻く内面と外面の両世界が混迷を極めつつめくらめく壮大なファンタジーの全面展開となる。第1部で盛大にまき散らされた種子を急いで育て、開花させ、その果実を収穫しなければならないの

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照る日曇る日第950回2001年に刊行されたこの詩集では、作者が好んで訪れたNYという街と英語という外国語が生み出した新しい生の磁場があざやかに形象化されている。「世界、よ」という短い詩がある。はじめて冬のNYにやって来た主人公が、暖かそう

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西暦2016年弥生蝶人酔生夢死幾百夜かつて友人だった男が脳こうそくで倒れたので、その代理に私が呼ばれて彼が復帰するまで名前だけの社長を務めることになった。3/1海水浴を楽しんでいたら、大きな箱がプカプカ浮かんでいたので、その上にイスと机を置い

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照る日曇る日第949回これはぜったいモザールのオペラ「ドン・ジョヴァンニ」が出てくるぞ、と思って、楽しみにページを繰っていったら、その前に絵描きが主人公だったので、興味津津となりにけり。身内に売れない絵描きがいたり、「騎士団長殺し」を飛鳥時

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蝶人物見遊山記第233回春の訪れも間近な日曜日の昼下がり、千駄ヶ谷の能楽堂で第26回の能楽若手研究会による東京公演を観劇しました。演目は能が宝生流の「吉野静」と観世流の「須磨源氏」、その間に和泉流の狂言「文蔵」が挟まれました。能は演目はもち

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照る日曇る日第948回大正9年に刊行された「女人神聖」「恐怖時代」「天鵞絨の夢」の3冊の単行本を軸にした若き日の力作である。「女人神聖」とはいかにもフェミニスト谷崎らしいタイトルであるが、その名の通り主人公の兄はさいご淪落し、妹は才色兼備の

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「逗子能」をみて
2017年03月04日08:15

蝶人物見遊山記第232回 もう先月のことで旧聞に属しますが、逗子文化プラザの「なぎさホール」で開催された能狂言公演に行って参りました。3つのプログラムがありまして、はじめは仕舞「花筐狂」。これは同名の世阿弥の能の一部だと思うのですが、観世淳

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闇にまぎれて tyojin cine-archives vol.1138アニメーションの原義のアニマには「生命・魂」「霊魂」という意味があるが、この作品には登場人物とその舞台となっている森に精霊が宿っている。人は人と対立し、自然と対立し、神々とも対立する。物語はこうした

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西暦2017年如月蝶人狂言綺語輯&バガテル―そんな私のここだけの話 op. 249安倍蚤糞がまだ政治家のはしくれで、まだ米国を同盟国と思っているなら、トランプに対して「あんたの入国禁止令を撤回しなさいよ」と首脳会談で迫るべきだ。2/1いつも、ほうろう

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ある晴れた日に 第436回なにゆえに日本もアメリカも最悪男を指導者に仰ぐ有権者が最悪だからなにゆえに歯医者の時間を間違える狂犬の言動に気をとられているからなにゆえにトランプの影に怯える自分がないから主体がないからなにゆえに本音を吐くとき浅ま

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