mixiユーザー(id:11487068)

2022年09月13日17:15

13 view

☆洋ちゃんの読観聴 No. 1560

☆洋ちゃんの読観聴 No. 1560        

真保裕一 「覇王の番人」          

2008年にハードカバーで出版、2011年に文庫化
された。著者は元々はミステリーの作家で、本
作品は初の歴史小説。

前から僕は本作品の存在に気付いていたが、
何故か手に取ることはなかった。もっと早く
読むべきだったと今は後悔している。

数年前にNHKが明智光秀を主人公とする
大河ドラマを放映したが、その前に本書を
読んでいたらもっとドラマの理解が進んで
いたかもしれないと思った。

そう、本作品は明智光秀の物語である。一つ
ひねりを利かせているのは、主人公が光秀と
もう一人、彼に仕える忍びの者、小平太を創って
いる。光秀の視点と小平太の視点を表すことで
全体像をより立体的なものとしている。

描かれる信長、家康、秀吉といった超有名人物の
キャラは、これまで多くの作家が著したイメージと
さほど変わっていない。当然のことながら、
主役の光秀の世界観と人格を丁寧に描いている。

何故光秀は信長を襲ったのか? これには一つの
解が示されている。より興味深いのは、何故
信長殺害後の光秀は天下を取れなかったのか? 
ここに著者の独自の解がある。

さらに、本作品の最終章では、家康の時代になって
からの後日談があり、これも興味深い内容が
示されている。

とても長い小説なので読破するのに時間がかかった。
だが冗長ではない。リズムがあり、読みやすい。

0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2022年09月>
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930 

最近の日記