ベラルーシ事情

連日ロシアのウクライナ侵攻がテレビ・新聞の
ニュースとなっている。そんな中、TBSが
昨日放送の「報道特集」で金平キャスターを
ベラルーシに送り込み、同国のルカシェンコ
大統領と一般市民のインタビューを行った。

まず驚いたのは、戦争のさなか、しかも多くの
国がロシア批判をしている中で、ロシアに協力
しているベラルーシの大統領が西側の日本の
メディアのインタビューを受けたことだ。
ベラルーシ側の狙いがよく分からない。
大統領はプーチン支持を明確に表明したが、
別段目新しい情報はなかった。

おやっと思ったのは、金平キャスターの一般
市民数人へのインタビュー。ロシアのウクライナ
侵攻についてコメントを控える人もいたが、
侵攻反対を明確に表した市民もいた。同キャスター
によれば、多数の市民が侵攻に反対しているとの
ことだ。

これは意外に思った。ロシアでは言論統制とメディアの
プロパガンダがうまくいっているのか侵攻を容認する
派が多数だ。だが、ベラルーシはそうでもないようだ。

ルカシェンコ大統領の政権は長いが、近年その専制
主義は目立っており、直近の大統領選挙でもかなりの
数の市民がデモをしていた様子を思い出す。けっして
彼の地位は安泰ではないと思われる。

もしも彼に代わってリベラルな大統領が選ばれたり
したら、第２のウクライナとしてプーチンの標的に
なる可能性はかなりあると思う。

＊ロシアおよびその同盟国に対して日本を含め
西側のメディアの直接取材はあまりない。その
意味で、今回のTBSのベラルーシ大統領および
市民への取材は高く評価されていいのではない
だろうか。