テギル(パク・ジョンミン)は、高校を中退、シングルマザーとして店を切り盛りする母(ヨム・ジョンア)から、高卒認定予備校のお金を渡されるが、それを中古バイクの購入に充ててしまい、挙句の果てに、友だちのサンピル(チョン・ヘイン)と二人乗りして事故を起こしてしまう。
当然、母親は激怒。テギルはふらりとソウル郊外の家を出て群山の街へ向かう。
そこで彼は、金髪に染めている自分よりもさらに衝撃的な、まっ赤な髪の女の子(チェ・ソンウン)に遭遇。些細な口喧嘩から、女の子にドつかれることに。
テギルが街で偶然入った中華料理の店「チャンプム飯店」。ところが厨房長のコソク(マ・ドンソク)は、巨体におかっぱ頭という異様ないでたちながら、料理の腕は抜群で、腕っぷしも強い。
テギルはこの店でオーナーのコン社長(キム・ジョンス)に雇われることになり、出前配達の仕事を始めるのだが、生意気なテギルは、コソクから締めあげられることも。
むさいおっさんのくせに、テレビに「TWICE」が出ていると、いっしょに踊ったりするなぞの男コソク。
ある日、高台の公園の上に出前の注文があり、ジャージャー麺を岡持ちに入れてバイクで向かうと、そこにいたのはまっ赤な髪の子だった。
一方、テギルの友だちのサンピルは、金融会社に就職するが、そこは厳しい取り立てをするサラ金の会社。サンピルも社員のドンファ(ユン・ギョンホ)に同行して、取り立ての仕事をさせられる。
街中でチンピラとトラブルになって、赤い髪の子が、チャンプム飯店に逃げ込んでくる。しかし、腕力自慢のコソクは隠れて助けようとしない。
コソクの正体は何なのか?
そして、ソウルでは、テギルの母が悪徳不動産屋にだまされ、経営しているトーストの店を立ちのかざるを得なくなっていた。さらに融資してもらったお金も返済を迫られる。それを偶然知ったサンピルは、テギルに知らせようとするが・・
この韓国映画、原作はウエブ漫画なのだそうだ。
オリジナルタイトルは「시동(始動」。
怪優、といっていいマ・ドンソクが今回もスクリーンで暴れます。
また、テギルの母は、元バレーボールの有力選手だったという設定で、それがうまい伏線になって、ラストでそれが生かされるシーンが登場。
まあ、どちらかというとB級コメディなんですが、韓国は日本以上の、異様なくらいの学歴社会。大学進学しないどころか高校中退だと「下流」認定なんだが、テギルたちがそんんな中でももがきながら、前向きにやっていこう、というところも見て取れる作りになっている。
テギル役のパク・ジョンミンはちょっと菅田将暉に似ている。
(10月25日、シネマート心斎橋)
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