TBSドラマ「MIU404」、最終回を迎えてしまいました・・・。
申し上げます。このドラマ未見の方、もし全話再放送されるようなことがあったら、ぜひ観てください。これは、マジ凄いです。日本の刑事ドラマの歴史に残る作品だと思います、大袈裟でなく。
この作品の特筆すべき点は、昨今のヌルいドラマとは違って、真正面から日本の「いま」を描いているところ。
煽り運転、パワハラ、脱法ドラッグ、外国人実習生の不正雇用、反社会勢力による正業介入、馬鹿なネットユーザーによるデマ拡散、さらには東日本大震災、東京オリンピックからコロナ禍まで、現代日本に横たわる憂うべき実相に真っ向から挑んだ社会派エンタテインメントとして、このドラマは素晴らしいものになっています。
こう書くとなんだか堅苦しいもののように思われるでしょうが、作品自体のフットワークはとても軽く、主人公二人とその周辺の人々のやりとりが漂わせるおかしさたるや、ウェルメイドなコメディを見ているようです。
私が特に好きなのは、第6話。
星野源演じる志摩刑事の過去が語られる回なんですが、このエピソードのオチが見事すぎて、驚きましたね。まるでO・ヘンリーの短編小説のような絶妙さに、思わず膝を打ちました。
よくあるバディもののように見えて、実は鋭い視線に貫かれた第1級の集団捜査劇。
これを観ないままにしておくのは、本当にもったいないですよ。
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