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2020年06月30日10:23

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ミヒャエル・ギーレン指揮「マーラー交響曲全集」を聴いて


音楽千夜一夜第451回


独ヘンスラー盤による13枚組のCDですが、またしても3枚の欠陥商品がありまして、ドタマにきています。しばらくマーラーは止めよ、いやもうCDなんか買うのはやめろ、ということなのかしら。

ギーレン選手は去年の3月に91歳で亡くなったドイツの作曲家ですが、指揮もしていて昔むかし私が今も昔も官僚的なソナチネ一本槍のN響の定期の会員だった頃に客演して、なんか得体の知れない退屈な音楽を鳴らしていました。

得体が知れないというのは悪い言い方ですが、正確には対象(音楽、音符)との距離を感じさせる或る種の客観性と知的な冷たさを併せ持った演奏ということで、聴くたびに奇妙な違和感を受けたのは、2人とも専門が現代音楽であったからかも知れません。

思うにマーラーに取り組む指揮者には1)演奏対象との熱い一体化をめざす、2)一定の距離を取ることによる客観的な対象化をめざす、3)その両者の折衷型、の3つのタイプがあり、バースターンやテンシュテットは1)、わがギーレン選手やブーレーズは2)、アバドやペトレンコなどは3)の仲間に入るのではないでしょうか。

ギーレンが長くシェフを務めた南西ドイツ放送交響楽団とのマーラーは、そんな特徴を生かしたちょっと個性的な現代音楽風のノリの全集として、これからも数少ないマニアに聞き続けられていくのではないでしょうか。


   コロナ禍で死者50万水無月尽   

   東京は第2波モロにキてるじゃんどういうわけでなんにもしないの? 蝶人

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