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2020年06月29日11:21

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蝶人水無月映画劇場その4

闇にまぎれてtyojin cine-archives vol.2177〜86

1)アニエス・ヴァルダ監督の「ジャック・ドゥミの少年期」
映画大好き少年、ジャック・ドゥミの半生を回想と実写を交えながら愛情豊かに描く妻ヴァルダの1991年の傑作。

2)アスガー・ファルハディ監督の「別離」
2011年のイラン映画の秀作。国外脱出を願う妻と夫の対立に始まって夫婦や家族の周辺で次々に事件や事故が発生して、最後は娘がどちらと住むかを決断せざるを得なくなる。

3)アスガー・ファルハディ監督の「ある過去の行方」
2011年の「別離」に続くサルファデイ監督の2013年の秀作。夫婦と子供たちの絶望的な骨肉の愛憎をどこどこまでも執拗に描き尽くすが、希望はいつか訪れるのだろうか。

4)フェデリコ・フェリーニ監督の「フェリーニのアマルコルド」
1973年の製作。お話はあるようでもあるが、じつは出たとこ勝負であんまり関係ないのではないか。夜の海に漂う謎の客船も素敵だが、いきなり木の天辺に登って「女が欲しい!」と絶叫っするオジサンがもっと素敵だ。フェリーニって自分の夢を映画に出来た人だと思う。

5)フェデリコ・フェリーニ監督の「フェリーニのカサノバ」
ヴァネチアの稀代の色事師の実録をもとに繰り広げられるフェリーニの映像美の世界。むかしみたときはサザーランドに違和感を覚えたが、今回は適役と思った。

6)フェデリコ・フェリーニ監督の「8½」
思うように映画を撮れない映画監督の苦悩なんて犬にでも喰われろという気分になるところへ、「人世はお祭りだ」というとってつけたようなラストシーン。名監督かどうか知らないがかなりの駄作ずら。

7)ボー・ヴィーデルベリ監督の「みじかくも美しく燃え」
確かこの題名と全篇にわたってモザールのピアノ協奏曲21番の緩徐楽章だけでヒットしたのではなかったか? 最後は喰うにも困って追い詰められて心中してしまう実話だが、なんとかならんかったんかいな。1967年のスエーデン映画。

8)グリームル・ハゥコーナルソン監督の「ひつじ村の兄弟」
40年間忌み嫌っていた兄弟だが最後は羊の兄弟のように抱き合って談を取る。しかしいくら貴重種とはいえ法定伝染病で駆除しなければならない羊を死の危険を冒してまで守らなければららんもんかね。2015年のアイスランド映画。

9)ヘンリー・ハサウェイ監督の「砂漠の鬼将軍」
ロンメル(ジェームズ・メイソン)のお陰で一命をとりとめた英国の将校が描きだしたドイツの英雄の惨たらしい最期。それにしてもロンメルを含めたヒトラー暗殺計画が全部失敗したのはなんという悪運の強さだろう。その無数の関係者はことごとく虐殺されたというのに!

10)トニー・ケイ監督の「デタッチメント」
NYの学級崩壊に苦悩する主人公。こんな酷い状況でもなんとか頑張る人がいるんだ。おらっちにはとても出来ないけど。

      夏草の虚しく茂る城跡で熱弁揮う千田嘉博 蝶人

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