mixiユーザー(id:5501094)

2020年06月12日11:36

624 view

ジェラール・ド・ネルヴァル著野崎歓訳「火の娘たち」を読んで


照る日曇る日第1411回

ネルヴァルといえば松田世紀夫選手のことを思いだす。スロープ下の03部室でいつもブロックフローテを吹いていた年長でインテリの彼はネルヴァルが好きで、それで私はゲーテが称賛した「ファウスト」の訳者にして超現実的な象徴主義文学者で非業の死を遂げたこの精神錯乱者のことを知ったのだった。

この岩波文庫版におさめられたのは、ネルヴァルにとってのファム・ファタールが続々登場する「アンジェリック」や「シルビィ」「ジェミー」「オクタヴィ」「コリッラ」「エミリー」であるが、巻末に8本の「幻想詩篇」がついているのがグリコのオマケのように楽しい。

本書を読んで、イタリアに渡ってハープシコードの製作者になったという松田君に会いたくなった。

    久し振りに狭心症の発作あり2波に亘りて5分程続く 蝶人

9 8

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2020年06月>
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930