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2020年06月10日11:16

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西暦2020年水無月蝶人映画劇場その1



闇にまぎれてtyojin cine-archives vol.2143〜52

1)テレンス・ヤング監督の「夜の訪問者」
チャールズ・ブロンソンと愛妻ジル・アイアランドが夫婦出演する詰まらないサスペンス。ベルマン映画で輝くリヴ・ウルマンだが、ここではさっぱり。

2)ヴィスコンティ監督の「白夜」
1957年のヴィスコンティの名作。ドストエフスキーの原作にマリア・シェル、マストロヤンニになんとジャン・マレイが絡んで至高の恋愛映画が誕生した。

3)ヴィスコンティ監督の「ルートヴィヒ」
1973年に製作された修復完全版なり。上映時間4時間になんなんとする超大作だが、一瞬の緩みも無い完全無欠の映像に目が眩む。狂王ルートヴィヒとはこういう男だったのか。ヘルムート・バーガーとロミー・シュナイダーが圧倒的に素晴らしい。

4)ティムール・ベクマンベトフ監督の「ベン・ハー」
ワイラーとヘストンコンビに拠る1958年の秀作を2016年にリメイクしたものだが、月とスッポンとはこのことか。せめて戦車シーンくらいはもっと盛り上げろよ。

5)ジム・ジャームッシュ監督の「パターソン」
パターソンという町でバスの運転手をやっていて、詩も書くパターソンという青年の1週間を描いているが、全編に亘ってロン・パジェットという人のナイスな詩が登場するとても私的で詩的な2016製作の映画で、これを見た人は、自分も詩を書いてみよう、と思うのではないだろうか。
パターソン選手は、詩を書き貯めた大事なノートを阿呆犬に食い破られて落ち込んでいるときに、なぜか大阪からやってくる詩人?永瀬正敏に救われるのであーる。

6)クシシュトフ・キェシロフスキ監督の「ふたりのベロニカ」
イレーヌ・ジャコブ2役の1991年作品。自分の分身がどこかにいて、暮しているかもしれないというプラトン的な幻想が人世を豊かにしてくれることもあるようだ。

7)クシシュトフ・キェシロフスキ監督の「トリコロール/青の愛」
作曲家の夫の急死から立ち直る若妻をジュリエット・ピンシュが熱演。音楽が印象的だがこの主題が3作に共通しているのではなかろうか。1993年の製作だが、この三色旗シリーズは仏政府からの依頼とは知らなんだ。

8)クシシュトフ・キェシロフスキ監督の「トリコロール/白の愛」
三色旗シリーズの2作目で1994年の製作。
無一文から大金持ちまで、不能から有能?までをズビグニェフ・ザマホフスキが好演するが、夫が不能だとやっぱり離婚されるんだろうなあ。

9)クシシュトフ・キェシロフスキ監督の「トリコロール/赤の愛」
シリーズ3作目も1994年にイレーヌ・ジャコブとトランティニャンのコンビで映画化されたがこれが最上の出来栄えでなんで無冠に終わったのか分からない。ポーランドの才人キェシロフスキが54歳で早世したのが惜しまれる。

10)アニエス・ヴァルダ監督の「幸福」
1965年製作のフランス映画。妻と恋人を別々に愛してそれぞれに幸福を覚えることは出来るだろうが、そのことを3人が肯定的に共有することは出来ないだろう。しかし本作の男はいい根性をしている。

   夏来れば思い出すのは山岡の久乃が出ていたカルピスの歌 蝶人

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