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2018年02月02日18:10

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★洋ちゃんの読観聴 No. 1254

★洋ちゃんの読観聴 No. 1254

映画 「スリー・ビルボード」                   

舞台はアメリカ・ミズーリー州の小さな町。「ビルボード」
とは広告看板のこと。だからタイトルは3枚の広告看板と
いう意味だ。

あまり人通りの多くない田舎道に3枚の広告看板が
立ち上げられた。これを広告会社に制作させたのは
60歳くらいの女性だ。彼女の娘がレイプ、殺害されたが、
数ヶ月たっても警察が犯人をあげないので、それに
業を煮やした女性が過激な手段に出たのだ。

署長を名指して非難した広告だが、署長は誠実で
公平な人物として町で定評があり、むしろ広告看板を
出した女性に町の住民の非難が集中する。彼女は
いろいろな嫌がらせを受ける。

警察署の中には、人種差別、同性愛への偏見などを
持った署員が少なくない。ある警察官は広告看板を
制作した広告会社の代表に暴力を振るい、大怪我を
させる。

ところで警察署長はガンにかかっており、この先
あまり長く生きられそうにない。そして署長は自殺
する、妻と幼い娘2人を残して。けっして殺人事件
捜査の行き詰まりが理由ではないが、町の人は
そうは考えない。

警察を憎む女性は、ついに過激な抗議にうって
でる・・・。

アメリカ社会のいろいろな問題がテンコ盛りという
感じで大変興味深く見させてもらった。人種や
同性愛、小人症など、さまざまな人たちへの差別
意識が多くの人々の中に潜在的に存在する。
また、暴力という方法が実にためらうことなく
使われる。そして、怒りがまた別の怒りを呼ぶ
連鎖。こんなにもアメリカの人々は他人に対して
非寛容になってしまったのだろうか。

アメリカ社会を描いた作品だが、他人事ではなく
日本においても似たような問題を抱えている。

大変考えさせられた傑作。アカデミー賞候補に
上がっているが、賞の発表前に見られるなんて
ホント珍しい。


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