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2017年07月20日21:02

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セヴラック:祭で賑わう農村へ向かって

こんこんと湧き水が噴出すような雰囲気で始まる。水は勢い良く流れ畑を潤す。水はきらめき、農作物は一層つややかさを増し加えて、生気を漲らせている。中間部は楽しい昼食の様子だろうか。爽やかな三連音符に風を感じる。作業は辛くても、野外の食事は格別だ。エネルギーを満たして、もうひと働き。やがて日が傾き始め、切りの良いところまでと黙々と作業に力を入れる。夕べの鐘が山にこだまする頃には店じまいを終えて我が家へと向かう。

タイトルを大きく意訳したが、農村とした箇所の原題はフランスの中部地方独特の様式を持つ農家の複数形。農家と言っても、かなり大きな建物で、一階は家畜小屋、上階は住居などに当てられている。野菜や果物の栽培、養蚕でシルクを紡ぎ、チーズなどの加工品も生産し、昔は自給自足の農家を目指したのだろう。

原題にもはっきりと「祭」と明記されているが祭りらしい気配は感じない。通常の一日のようだ。しかも「到着して」ではなく「向かって」なのだから、日中の光景が見えるはずもない。と難癖を付けたところで、何度も訪れたことがある客人が、あるいは都会へ働きに出た家族のひとりが郷里に向かいながら郷愁に耽っているのだろうとこじつけた。「祭」のニュアンスは歓待かもしれない。ちょっぴり豪勢な夕食の賑わいを期待して心は弾んでいる。その模様は描かれてはいないけれど。5曲で構成されている組曲「ラングドックにて」の第1曲。《Déodat de Séverac(1872.7.20 – 1921.3.24):Vers le mas en fête, Suite “En Languedoc” no. 1》





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