mixiユーザー(id:547825)

2017年02月26日14:22

910 view

「騎士団長殺し」(ネタバレなし)

フォト


金曜日に発売された、春樹4年ぶりの長編。
週末の楽しみにしようと思っていたのに、土曜の夜には読み終わってしまいました。
ネタバレするわけにはいかないので、感想ではなく、簡単な印象のみ記します。

「その年の五月から翌年の初めにかけて、私は狭い谷間の入り口近くの、山の上に住んでいた。
夏には谷の奥の方でひっきりなしに雨が降ったが、谷の外側はだいたい晴れていた・・・
それは孤独で静謐な日々であるはずだった。
騎士団長が顕れるまでは。」(『騎士団長殺し』第一巻の背表紙より)

顔を持たない男から肖像画を描くことを頼まれるという
不可思議な話から、プロローグが始まります。
謎に巻き込まれる主人公、ベッドシーン、お洒落な(或いは不可解な)登場人物たち、
イデア、メタファー、孤独、異次元の世界、そして謎。
「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」や「ねじまき鳥クロニクル」と
少々似通ったところがあり、鼠や羊男が現れそうな気がします。
が、無論そんなものは現れず、代わりにオムレツやローストビーフ、チーズトースト、ザッハトルテなど
美味しそうなものがあちこちに。
モーツァルトの『ドン・ジョバンニ』やシュトラウスの『ばらの騎士』は
重要な舞台装置として登場します。
クラッシック音楽に飽き足らず、ローリング・ストーンズやセロニアス・モンクやヒューイ・ルイスなども。
相変わらず小物使いが上手いなあ。
小田原のゴミ収集車の音楽が「アニーローリー」だとは知りませんでした。

私は春樹の作品は、理解しようとはハナから思っておらず、
ただ楽しみたい、その心地よい空間にちょっとお邪魔させて下さいという
スタンスで臨んでいるような気がします。
好きな作家の分厚い新作を抱えた週末の夜の幸福感は、何物にも代えがたい。
その分、読み終えた後の寂しさも中々のものですが…

「騎士団長殺し」 http://www.shinchosha.co.jp/harukimurakami/
19 25

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2017年02月>
日 月 火 水 木 金 土
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728