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2016年09月23日19:46

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星野道夫写真展

つぶやきでも書いたが、転倒して打撲したヒザが痛むので、念のため近所の整形外科へ。
待合室には、高齢者ばかりずらり座り、わたしが一番若いほどだ。
レントゲンを撮ったが、骨折やヒビはなく、しばらく様子を見ることに。
昨日は曲げるだけでもかなり痛かったけど、湿布してじっと横になっているとだいぶ回復したようだ。

さて、転倒の前日になるが、高島屋なんば店で開催中の「没後20年特別展 星野道夫の旅」を見てきた。

星野氏が急逝してもう20年になるのか・・と思う。
生命力あふれるダイナミックな写真は、彼の死後も展覧会が各地で開催され、わたしも過去見に行ったことがあるが、今回見てもなお、自然の魅力に迫った多くの写真は見ごたえがあった。
まず何より、星野氏が若き日にアラスカの写真集に魅了され、単身アラスカに渡って、その大自然や生き物たちのそばで寝起きして撮り続けたということが、被写体への愛情と深い畏敬をあふれるほどに表現されている。

特にカリブーの群れを追った一連の作品は、わくわくするような写真になっている。
何千、いや、何万頭ものカリブーが大地を染めて移動し続けるさまは壮観だ。
ここでは命の拍動が、とても近い。
星野氏の写真は、それを聴き取り、フィルムに焼き付けているから、いのちがいっそう輝く。

彼が獲った氷の上のアザラシやシロクマの写真は、商業写真にも使われ、多くの方が目にしているだろう。
ふわふわのマシュマロのような白い体毛に、写真の上からでもさわってしまいたい誘惑にかられてしまう。
へその緒のついた、うまれたばかりのアザラシの赤ちゃんの写真に、会場をおとずれた人からは「かわいいわねえ」と声が上がる。

極北の狩猟民たちを撮った写真もいい。
顔つきや、衣服にあつらえた意匠は、北海道のアイヌのそれを思わせる。
遠い昔、カムチャッツカからアリューシャンまでの長い旅路の証明が、その意匠をかたどる。
森の中に朽ちていたトーテムポールも、はるか古代の、神への畏怖を漂わせている。

ふだんは、田舎育ちの反動から「大自然よりも、高層ビルが好き」と公言してはばからないわたしだが、さすがに星野氏の写真の前では、大自然の生き物たちのあふれる魅力に引き込まれ、見入っていた。
星野氏はかつてわたしが住んでいた、市川市の出身。
そうか、市役所の近くが実家だったんだなあ、と、自筆の書簡の住所を見ながら、思い出す。

高島屋なんば店のあとは京都高島屋に巡回します。
http://www.asahi.com/event/hoshino20/


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