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2016年02月20日21:16

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グレインジャー:戦士たち

打楽器の炸裂と躍動的なリズム感満ちた旋律で音楽は始まる。湧き上がる自由奔放な精神力の強さを感じる。タイトルから勇ましい戦いを想像するかもしれないが、内容的には余興的な雰囲気の溢れる踊りの音楽をいくつか並べた曲となっている。音楽は形式を取っ払って鳴りたいように炸裂し音の断片がどこに落ちるか予測もつかないありさまだ。「春の祭典」ほど暴力的ではないが時代を超えた斬新さが当時の人には理解しがたい曲だったことは間違いない。音はひとつに集束しようとはせずに各セクションが勝手な方向に向かいたがっているような印象を受ける。古代の民衆的な踊りとはこんなものではないだろうか。統一された形式にあわせるよりは各自が好き勝手に踊ってエネルギーを発散させることに粗野な楽しみを感じる。この曲はバレエ音楽として想起されたがバレエが上演されたことはなく、3台のピアノと打楽器群を拡大した大規模な管弦楽作品として知られている。グレインジャーの書いたプロットによると、古代ギリシャの英雄たち、神話時代の英雄たち、インディアンやアマゾネスなどの地域も年代も異なる英雄たち、狩猟民族や食人種族などが一堂に会して繰り広げた乱痴気騒ぎのようだ。生き残った戦士の歓喜、傲慢不遜な支配者の踊りに野獣的な愛欲を間奏的に交えて動物的な生気を表現した。グレインジャーは古代の戦闘を美化しながら現代の非常な軍事産業のための戦争を批判する意図を込めて作曲を進めたようだ。この曲には六手による2台ピアノ版も存在する。《Percy Grainger(1882.7.8 – 1961.2.20):The warriors, The music to an imaginary ballet》




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