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2015年12月01日21:00

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Les amants d'un jour (あの日の恋人たち)

訳ありのカップルの心中を扱った暗い歌。フランスの地方都市へ行くとカフェの上がホテルになっている所が割と多くある。普通に旅行者が泊まれる安宿だが、休息に利用する人もいるようだ。そこの従業員ともなればいろいろな手合いの客を体験し、中には思いつめて自殺する人もいるのだろう。歌になるくらいだから珍しい話しではないのだろう。他人事と突き放したような雰囲気を感じる。死ぬほど思いつめても、死ぬ気で問題にぶつかる前に諦めてしまう人が多いと聞く。それこそ海に向かって叫んでもいい。死ぬ覚悟で生きて欲しいものだ。この歌は多くの歌手によって歌われ続けている。アラン・バシャンは1947年12月1日、パリに生まれた歌手。フランス人で知らない人はいないほど人気のある人だが数年前に亡くなっている。《Alain Bashung:Les amants d'un jour》



 

店の奥で
俺はグラスを拭いている
ぼんやりとする間もないほど
しなきゃならないことが山のようにあった
泣きたくなるほど陳腐な
室内のセッティング
またもやあんな事件が起こるような
そんな気がしていた

睦まじく手を取り合って
ふたりはやって来た
太陽を運んでいる
理想的な容貌のふたり
不思議な雰囲気を帯びて
静かな声で
街の中心に
愛の家を
求めた
黄ばんだ壁紙の
下宿の一室を
情けなさそうに
ふたりが眺めていたのを
俺は思い出した
ふたりを案内して
部屋のドアを閉めるとき
ふたりの目の奥に
太陽が輝いていた
目をそらさせるほどに
目をそらさせるほどに

店の奥で
俺はグラスを拭いている
ぼんやりとする間もないほど
しなきゃならないことが山のようにあった
泣きたくなるほど陳腐な
室内のセッティング
お互いを抱きかかえるような状態で
あのふたりは発見された

ふたりの様子は
手を取りあって
太陽の輝きに満ちた
別次元の朝に向かって旅立つように
目を閉じていた
町の中心の
凹んだベッドに
ひっそりと、でも身を寄せ合うように
ふたりは安置された
ある日の朝早く
下宿の部屋の
ドアを閉めたときに
あの時の恋人たちの様子を
ふと思い出した

あの時の情景は
俺の心に刻み込まれてしまった
あの燃える太陽の幻想
強烈な色彩の感触
目をそらさせるほどの
目をそらさせるほどの

店の奥で
俺はグラスを拭いている
ぼんやりとする間もないほど
しなきゃならないことが山のようにあった
泣きたくなるほど陳腐な
室内のセッティング
外には「部屋を貸します」と
いつも貼り紙がしてある

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