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2015年05月25日21:43

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ホルスト:「ムーアサイド」組曲

第1曲「スケルツォ」、金管楽器だけでこれほど爽やかで軽い響きの音楽が作れるのかと驚く。民謡風の旋律が伸びやかに歌われる。中間部ではこの主題が背後に回り断片的に浮き沈みするが前面で別の旋律が青い空に抜けるように高らかに鳴り響く。冒頭の旋律に戻り爽快な気分のまますっと終止する。第2曲「夜想曲」、コルネットの叙情的な歌が夜空に染み込んでいくようだ。歌は次々と楽器を変えて受け継がれ、管楽器の重奏となるが子守唄のように優しい響きに包まれている。息の長いクレッシェンドで山場を作るがそれでも荒ぶることなく慰めに満ちている。全体的にソロの活躍を楽しむ構成になっている。第3曲「行進曲」、これぞブラスの力量を発揮できる華やかな行進曲だが音色は柔らかい。似ているというほどではないがビゼーの「ファランドール」を連想する。中間部は格調高いイギリス風の旋律が現れイギリス人の誇りを見せ、最初の主題に戻って国家の栄華を讃えるように終わる。ブラスバンドのコンテストのために書かれた曲が原曲だが、吹奏楽版や弦楽合奏版も存在する。ホルスト自身も吹奏楽版を途中まで書いたが絶筆となってしまった。タイトルのムーアサイドは地名のようだが、この曲はすべてホルストのオリジナルな旋律で特定の地域との繋がりは見られない。漠然とイギリス北部の湿原を連想すれば良いようだ。《Gustav Holst(1874.9.21 – 1934.5.25):A Moorside suite, H.173》




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