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2015年04月17日21:43

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アッコーライ:ヴァイオリン協奏曲第1番

序奏の爽やかな出だしから完全にロマン派の音楽のようだ。ヴァイオリン・ソロは低音から上へ駆け上って行く。深い悲しみの中に抑えきれない嗚咽が聞こえる。流麗な旋律はやがて光に向かって疾走し始める。後悔の念が再び湧き上がってくるが、空に手を伸ばして明日への夢をつかんで過去のしがらみを振り切って背筋を伸ばして新たな一歩を踏み出したところで音楽は幕となったようだ。演奏会では取り上げられないが、ヴァイオリンを習ったことのある人には馴染みのある曲に違いない。比較的初歩の教則本に収録されていることが多い。ポジション、重音、16分音符などをこの曲でみっちり勉強すればサラサーテも夢ではない。単一楽章というか、おそらく第1楽章しか書かれていないのだろう。しかし単なる練習曲として片付けるにはもったいない音楽だと思える。アッコーライは1833年4月17日にブリュッセルに生まれのヴァイオリニスト兼音楽教師という肩書きが一般に受け入れられているが、生い立ちや生前の活動に関する記録がなく実在の人物ではなくヴュータンの変名ではないかとまことしやかに語られた。その説は大半の音楽史家が退けている。またそれだけ存在の希薄な音楽家の生没年月日がはっきりしているのが逆に怪しく、捏造の可能性も完全には否定しきれない。100年くらい前の記述ではアッコーライには9曲の作品があることになっているが、この曲以外は全く知られていない。譜面の存在すら怪しいのが実情のようだ。《Jean-Baptiste Accolay:Concerto pour violon no. 1 en la mineur》




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