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2014年12月26日21:34

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Reine des mouettes (プーランク:カモメの女王)

カモメに喩えた人物への思いに浸っているかのようなこの歌はプーランクの3曲セットの歌曲集「変身」の中の最初に置かれている。短い曲だがピアノと歌に織り込まれた軽妙な響きによってほんのりとした上品さが現れているのがいかにもプーランクらしい。詩を提供したのはルイーズ・ドゥ・ヴィルモラン。聖女とも妖婦とも呼ばれた名門貴族の家系に生まれた女性。富と美貌と文才に恵まれ黙っていても男が目を付けないわけがない。アメリカの大富豪やハンガリーの大貴族と生涯二度結婚し、広い交友関係の中にはジャン・コクトー、アンドレ・マルロー、サン=テグジュペリなどがそれぞれ熱烈な思いを寄せたが生涯お友達の関係を全うしたらしい。日本では知られていないかもしれないが小説、詩集、エッセイなど数十の著作物を残している。これだけ恵まれ無数の男の賞賛を浴びた女性も珍しいだろう。1969年12月26日、67歳で逝去。《Francis Poulenc:Reine des mouettes, Metamorphoses no. 1》





かもめの女王、捨てられた私の子
古い礼服にくるまって
乳白色の霧の中で
お前がバラ色だったのを覚えている

悲しくなるキスを求めるバラ
僕の手の中にお前の体を委ねた
乳白色の霧の中で
私たちの絆が隠されている

赤くなれ、赤くなれ、私のキスがお前を解き放つ
大通りの分かれ道で途方にくれたカモメ

かもめの女王、捨てられた私の子
私の手の中に身を横たえて
お前はバラ色だった
乳白色の霧の中のバラ
ふと私は思い出す

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